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JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSをレビュー! 縦にも横にも長い作業効率をアップさせるモニター(縦動画・縦画像編集に最強と感じた)

定番のゲーミングモニターから、変わり種のモニターまで幅広い製品を展開するJAPANNEXTが、また変わり種のモニターを発売しました。

それが、JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMS。

2560×2880pという、縦長の27.6型モニターです。WQHDモニターを縦に二枚繋げたようなサイズが、特徴的。

アスペクト比も16:18と、他では見ないような数値になっています。縦動画や縦画像編集の編集、Webブラウザ、エクセル、PDFなどテキスト関連が見やすくなるのが特徴です。

本記事では、そんなJN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSについてレビューしていきます。

目次

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSの基本仕様

まずは、JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSの基本的な仕様について、簡単に解説していきます。スペック、デザイン、付属品について紹介するので、気になる方はぜひご参考ください。

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSのスペック

  • 解像度:SDQHD(2560×2880)
  • パネルサイズ:27.6インチ
  • パネル種類:IPSパネル
  • アスペクト比:16:18
  • コントラスト比:1000:1
  • 表示色:10.7億色 sRGB100%/DCI-P3 97%
  • リフレッシュレート:60Hz
  • 応答速度(最大):11ms/OD6ms
  • 視野角:H:178°/V:178°
  • フリッカーフリー対応
  • ブルーライト軽減モード対応
  • HDR10対応
  • PIP/PBP機能対応(上下2画面表示)
  • KVM機能対応
  • Type-C 65W給電対応
  • スピーカー:5W×2
  • VESA:75x75mm(M4x6mm)
  • カメラ:1080p 

以上が、JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSのスペックです。

特徴的なのは、やはり解像度。WQHDモニターを2枚縦に並べたのと同等の表示領域を持っており、プログラミングや文章執筆などのテキスト作業で便利です。

縦に大きいですが、サイズとしては27.6インチで横幅が大きすぎないのがよいところ。WQHDモニターとしては一般的なサイズで、ただ縦に伸びているだけなので文字が小さく見えるということもなく、置き場所に困るということもありません。

さらに、スピーカーの性能が同社の他製品と比べても良好なのも本機の良いところのひとつです。

5W×2はモニター内蔵スピーカーとしては出力が比較的高いので、十分な音量が取れます。

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSのデザイン

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSは、見た目に少し圧がありますが、デザイン自体はシンプルです。画像を見て圧を感じるのも、縦に長いモニターが珍しく見慣れないため。

フレームレスデザインを採用しており、上部および左右ベゼルが非常に狭いです。下部にはある程度の太さがあるものの、縦に長いフォルムのおかげか全く気になりません。

ロゴも、ホワイトカラーにシルバーの印字なので主張しすぎず、ミニマルなデザインだと言えます。

白デスク環境でも、黒デスク環境でも違和感なく使える良質なデザインです。

背面も落ち着いたデザイン。モニターの重量があることからか、スタンドもしっかりしてます。

インターフェイスはHDMI、DP、Type-Cに対応しています。

USB-B は、KVM / カメラ使用時に使用、USB-AはKVMに使用します。その他AUDIO端子も用意されています。

続いて背面LEDライト。

LEDライトのイルミネーションは淡い色で統一されています。

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSの付属品

  • 本体
  • スタンド
  • HDMIケーブル
  • Type-Cケーブル
  • 電源ケーブル
  • 電源アダプター
  • マニュアル
  • VESAマウント延長スペーサー
  • 保証書
  • USB-A to USB-Bケーブル

以上が、JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSの付属品です。

ケーブル類は、DPケーブル以外は全て付属しています。HDMI接続および、ノートパソコンなどとのType-C接続には問題がありません。

ただ、DP接続に関しては別途ケーブルが必要なので、気をつけましょう。

また、スタンドの機能については以下の通りです。

  • 高さ調整:100mm
  • チルト(上下角度調整):-5°~+15°
  • スイベル(首振り):R45°/L45°
  • ピボット(回転):R90°

モニターのスタンドに欲しい機能は、十分備わっています。調整できる角度や高さの幅も、付属スタンドとしては広い部類です。

モニターアームがなくとも、十分快適に使える範囲だと言えます。

ピボットした際の動き

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSの良いところをレビュー

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSのスペックや付属品などについて、紹介してきました。スペックでも本機の特徴はある程度わかりますが、それだけではわからないことも多いです。

そこで今度は、JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSの良いところについて、レビューしていきます。

SDQHD解像度で作業領域が非常に広い

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSは、SDQHD解像度を採用しているのが大きな特徴です。

解像度は、画面に表示されるドットの数のこと。ドットが増えることで表示領域が広がったり、画質が綺麗になったりします。

2560×1440を縦に2枚並べられるのが本モニターの大きな魅力

SDQHDは、先述したように、WQHDを縦に二枚並べたような解像度なのが特徴。WQHDはフルHDよりも作業領域が広がることによって、編集作業などでPCを使う方に人気があります。

ただ、一般的なモニターは縦よりも横のほうが長いです。

編集ソフトなどの横に長いソフトウェアは、解像度が高くなるとより使いやすくなります。

一方で、テキストエディタなどの縦に長いソフトウェアの使い勝手は大きく変わりません。

しかし、SDQHDは縦に長いです。

そのため、横に広がるタイプのソフトはもちろん、縦に長いソフトも使いやすくなっているのが良いところ。編集作業をする方だけでなく、テキスト作業をする方やプログラマーの方などにもおすすめのモニターです。

縦動画の編集がおこないやすい

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSは縦動画の編集が行いやすいです。

上の写真はCapCutでの編集画面をJN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSと一般的なアスペクト比のモニターを比較したところ。

一般的なモニターでは縦動画を大きく映し出すことは出来ませんが、本機であればしっかり映し出すとともに編集パネル領域もしっかりと確保できます。

また一般的なアスペクト比のモニターを縦にした場合は、編集パネルの横幅を確保する必要があるため、良い効果を得ることが出来ません。(下写真)

しかし本モニターは2560×2880pと、縦にした時にも横に2560pxの余力があるため編集パネルを大きめに表示させることが可能。

WQHD映像までドットバイドットで表示させて、なおかつ編集できるのは大きな魅力です。

縦画像や縦動画の編集をおこなうことが増えてきている方には間違いなくおすすめのモニターです。

色域が広く作業にも編集作業にも使いやすい

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSは、色域が広いです。

色域というのは、色の範囲のこと。

sRGBやDCI-P3という規格があり、規格ごとに定める色の範囲が異なります。

本機はsRGBで定められた色の範囲を100%表現でき、DCI-P3で定められた色の範囲を97%表現できるという広範囲のカバー率が特徴です。

色域のカバー率が高いということは、それだけ色の表現が多彩になるということ。画像や動画編集など色味が関係する作業がしやすくなるだけでなく映画の映像などがより綺麗に見えるため、コンテンツを楽しむのにも向いています。

KVM機能を搭載しており複数台PC環境で便利

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSには、KVM機能が搭載されています。

KVMというのは、モニターにキーボードとマウスを接続する機能のことです。モニターに接続することで、2台のPC間で映像出力先を切り替えた際、同じキーボードとマウスで別のPCも操作できるようになります。

接続先を切り替える度に、ケーブルを抜き差しする必要がないのがよいところです。

キーボードやマウスは有線派という人にとっては、特に良い機能だと言えます。

無線にはマルチポイント接続機能が搭載されている製品が多数ありますが、有線にはガジェット側にそうした機能はないので、KVM機能が便利です。

PBP/PIP機能との相性がいい

PBPモードにて上半分はWindowの画面下半分はMacBookの画面を表示させている

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMS、PBP/PIP機能を搭載しています。

この二つは、どちらも「異なる2つの映像入力装置からの映像を同時に表示する機能」です。

PBPは、画面を分割して表示させます。

PIPは、メイン画面の上にサブ画面をテレビ番組のワイプのように表示させる機能です。

PBP機能は、一般的なモニターでは縦に画面を分割します。便利な機能ですが、一般的なモニターで使うとそれぞれの映像ソースの作業範囲が狭くなるのがネックです。

一方本機は、上下に2画面を分割して表示させます。

WQHDモニターを2枚縦に繋げたようなSDQHD解像度のモニターなので、PBP機能を使ってもそれぞれの作業領域はWQHDモニター1枚分程度確保されるのが良いところです。

こうした画面分割表示機能と、非常に相性がいいモニターだと言えます。

Type-C 65W給電に対応している

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSは、Type-C 65W給電に対応しています。

Type-Cからの給電に対応しているノートパソコンであれば、Type-Cケーブル一本で電源供給しながらモニターとの接続ができるのが良いところです。ケーブルの本数を減らし、よりミニマルな環境で快適に作業ができます。

ただ、最大65Wであり、常時65Wというわけではありません。

MacBook Proの高性能なモデルや、高性能なゲーミングノートPCへの給電は難しい場合があります。

ポップアップ式のWebカメラとマイクが便利

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSには、ポップアップ式のWebカメラおよびマイクが搭載されています。

作業特化のモニターの場合、カメラとマイクが内臓するのは珍しくありません。とはいえ、近年はカットされがちなので、これが搭載されているというのも本機の利点の一つだと言えます。

加えて、ポップアップ式なのが良いところです。

使わないときは格納しておくことで、視界に余計なものが入るのを防げます。デザイン的にも、常時出ていないほうが美しいです。

そのうえ、カメラとマイクに汚れが付着しすぎるのも防げます。

非常に使い勝手のいい内蔵カメラとマイクです。

カメラの性能としては、マイク・スピーカーが内蔵内蔵されており、500万画素、30fps、最大解像度:1080p となります。

実際に使用したところピント合わせの機能も付いており、自動的に被写体にピントを合わせてくれます。

MacBook Pro14インチ付属カメラと比較しましたが、MacBookProのカメラより映りも良かったです。

なお、注意点としてはUSB-C接続時にPC側が認識し、HDMIやDP接続ではカメラとして認識しません。ノートPCなどはType-C給電する状態にすればカメラを使用できますがHDMIやDP接続は、付属のUSB-A to USB-BをPCに接続する必要があります。

また、WindowsHelloには非対応です。

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSの気になる点をレビュー

ここまで、JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSの良いところについてレビューしてきました。性能も機能も魅力的ですが、良いところだけではありません。

そこで今度は、JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSの気になる点についてレビューしていきます。

内蔵カメラは高さ調整が難しい

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSにはカメラが内蔵されていますが、モニターが縦長であるため、どうしても高い位置から見下ろす形での映像になります。

チルトにて画面角度を変えたり、椅子の高さを調整すれば自分を映し出すことが出来ますが、一般的なノートPCや横長モニターに設置するカメラの映像よりもどうしても上から見下ろした映像になってしまうことは頭に入れておく必要があります。

性能は高いが価格も高い

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSはSDQHDという特殊な解像度を採用しており、各種性能も良好です。視野角と色域が広く、PIP/PBPやKVMなどの作業向きの機能も多数搭載されています。

ただし、その分価格も高いです。

Amazonでの販売価格は、約10万円。

高性能な4Kゲーミングモニターと、同等程度の値段になっています。

もちろん、本機と同等の性能と機能を持つWQHDモニターを2枚買ってモニターアームで縦に並べるよりは、ある程度安いです。

とはいえ、決して安くはないことは留意しておきましょう。

ゲーム性能は低くFPSなどには不向き

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSは、ゲーム性能に関しては低いです。

最大リフレッシュレートは、接続方法を問わず60Hz。一般的な1万円台のモニターなどと、変わりがありません。

応答速度も、最大11msとFPSなどに使うことを考えると遅いです。

ただ、一般的な用途やビジネス用途・クリエイティブ用途、一人用のゲームをプレイする程度であれば、全く問題がありません。

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSはこんな方におすすめ

  • 縦動画や縦画像の編集量が多い方
  • ライターやプログラマーの方
  • 横に狭い場所でも大きいモニターを使いたい方
  • WQHDモニターを2枚買おうか迷っている方
  • 画面分割機能を使いたい方
  • 作業をしながら配信なども見たい方

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSは、以上のような方々におすすめです。

本機の最大の特徴であり魅力となっているのは、珍しい縦長のモニターだということ。縦長のモニターは横に小さい製品が多く、使い勝手が悪いものもありますが、本機は横の作業領域がWQHDと同等です。

この解像度とサイズ感に魅力を感じないのであれば、本機はおすすめできません。

ただ、縦動画や縦画像の編集量が多い方、ライターやプログラマーの方など、縦に長いテキストエディタやツールを使う方にとっては非常に使い勝手のいいモニターです。

ほかにも、複数モニター環境を構築するには場所が狭いと悩んでいる方や、WQHDモニターを2枚買いたいけど値段が高くなり難しいと思っている方などにもおすすめできます。

まとめ

JN-IPS276SDQHD-HSPC6-CMSは、フルHDやWQHDのモニターと比べて、変則的で万人に勧めやすいモニターとは言えません。

ただ、その分、刺さる人にはより深く刺さる製品です。横に長いウルトラワイドモニターなどはあっても、縦に長いモニターは市場にあまりありません。

縦長のソフトウェアを頻繁に使う方や、上下に異なるソフトを表示させて使いたい方、2つの映像ソースを上下に並べたい方には非常におすすめのモニターですよ。

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