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10万円アンダー最強コスパ5Kモニター!JN-IPS275K-HSPC9徹底レビュー

モニターの解像度というと、4Kが最大のように思われがちですが、現在は5K(5120×2880p)という超高解像度のモニターも出現しています。

ただ、5Kモニターは軒並み高額です。十数万円するのが当たり前で、手が出にくいのが難点。

そんな5Kモニターに、JN-IPS275K-HSPC9というコスパの高い製品が参入してきました。

JN-IPS275K-HSPC9はJAPANNEXTが販売している5Kモニターで、解像度が高い以外にもさまざまな特徴を持っているのが特徴です。そのうえ、価格は10万円未満。

本記事は、そんなJAPANNEXT JN-IPS275K-HSPC9についてレビューしていきます。

目次

JN-IPS275K-HSPC9の基本的な仕様

JN-IPS275K-HSPC9について詳しくレビューする前に、まずは本機の基本的な仕様について紹介していきます。スペック、外観、付属品について気になる方はぜひご参考ください。

JN-IPS275K-HSPC9のスペック

  • 解像度:5K(5120×2880p)
  • ディスプレイサイズ:27インチ
  • パネル種類:IPS
  • リフレッシュレート:60Hz
  • アスペクト比:16:9
  • 応答速度(最大):OD:8ms(GtoG)
  • 表面処理:非光沢
  • コントラスト比:2000:1
  • 表示色:10.7億色 sRGB137%/DCI-P3 100%
  • フリッカーフリー:対応
  • ブルーライト軽減モード:対応
  • HDR10対応
  • PIP/PBP:対応
  • DP:1.4 5120×2880 @60Hz
  • HDMI:2.0 5120×2880@30Hz
  • USB-C:5120×2880@60Hz 90W給電
  • スピーカー:3W×2
  • VESAマウント:100×100(M4×7mm)

以上が、JN-IPS275K-HSPC9の簡単なスペックです。

解像度は5Kで、ディスプレイサイズは27インチ。5Kモニターとしては、小さいのが特徴です。5Kモニターは一般的に4Kよりも大きいサイズが多く、場所を取ります。

一方本機は場所を取らないので、比較的どんな環境でも使いやすいです。

さらに、コントラスト比はBLACK IPSと同等の2000:1。

高いコントラストにより、黒いところがより黒く表示されます。色にメリハリがつき、視認性が向上するのがよいところです。映像表現も、より美しくなります。

JN-IPS275K-HSPC9の外観

JN-IPS275K-HSPC9は、比較的シンプルなデザインです。

前面は上面と左右のベゼルが狭いのが、特徴になっています。

ベゼルが狭いため、映像の迫力がより増すうえに、余計なものが目に映りにくいため作業にも集中しやすいです。

下部にはJAPANNEXTのロゴがありますが、JAPANNEXTはロゴがシンプルなので目立ちにくくなっています。

また、背面にはLEDライトが搭載されているのが特徴です。

一般的にLEDライトが光るのはゲーミングモニターであることが定説ですが、JN-IPS275K-HSPC9はゲーミングモニターではないのに光るのが面白いところです。

グラデーションで点灯しますが、背面なのであまり目立ちません。暗めの部屋で壁に反射する程度で、おしゃれです。

ライトが不要という場合には、オフにもできます。

続いてインターフェイス。

HDMI・DP・Type-Cポートが備わっています。DP・Type-Cは5k60hzで映像を出力できますが、HDMIは2.0仕様のため30Hz出力になります。また、KVM用にUSB1,2、USB-Bポートが備わっています。

設定用の操作ボタンは画面右下に配置されています。

JN-IPS275K-HSPC9の付属品

  • 本体
  • スタンド
  • HDMIケーブル
  • Type-Cケーブル
  • USB A-Bケーブル
  • 電源ケーブル
  • マニュアル
  • VESAマウント延長スペーサー
  • 保証書

以上が、JN-IPS275K-HSPC9の付属品です。

HDMIケーブルだけでなく、Type-CケーブルやA-Bケーブルも付属します。Type-C給電による接続に対応しており、そのためのType-Cケーブルです。

各種接続に必要なケーブルが一通り揃うのが、よいところ。

個人的にありがたいポイントは電源がモニターに内蔵されており、ケーブル側にアダプターがついていないところ。

アダプターが外に出ると、配線周りがかさばってしまうため、地味にありがたいところです。

また、スタンドの機能は以下の通りです。

  • チルト:-5°+20°
  • 高さ調整:110mm
  • スイベル:R15°/L15°
  • ピボット:R90°

高さ調整だけでなく、首振りによる調整や前後角度調整など幅広い機能を備えています。モニターアームのほうが便利なことは確かですが、付属のスタンドだけでも十分快適に使えるのがよいところです。

縦向きにした際も高さ調整、スイベル・チルト調整が可能

JN-IPS275K-HSPC9の良いところをレビュー

JN-IPS275K-HSPC9のスペックなどについて、簡単に解説してきました。今度は、JN-IPS275K-HSPC9の良いところについてレビューしていきます。使い勝手や機能性などについて気になる方は、ぜひご参考ください。

5Kという圧倒的解像度で作業しやすい

JN-IPS275K-HSPC9は、5Kという超高解像度のモニターです。

フルHDの7倍、4Kの1.7倍程度の表示領域が特徴。

解像度は、画面に表示されるドットの数のことです。非常に多くのドットが表示されることで、映像をより高精細に描くことができます。そのうえ、表示領域が広くなるのがよいところです。

表示領域が広くなることで、複数のウインドウを並べて作業しても快適性が損なわれません。映像編集ソフトやデザインソフトなど、横に広いタイプのソフトウェアとの相性は特に良いです。

作業効率を高めたいのであれば、本機は良い選択肢だと言えます。

左が5KのJN-IPS275K-HSPC9、右4kモニター、4K映像を100%表示させて編集できるのが5Kモニターの圧倒的な強み

色性能が非常に高い

JN-IPS275K-HSPC9は、色性能が非常に高いモニターです。

コントラスト比は、2000:1。

コントラスト比というのは、画面の最も明るい部分の明るさと最も暗い部分の明るさの比率のことを指します。要は白と黒の明暗にどれだけの差があるか、ということです。

コントラスト比が高くなると、暗い部分と明るい部分の差が大きくなり、映像により奥行きが生まれるようになります。そのうえ自然かつ鮮明な映像になり、画質が向上したように感じるのもよいところです。

リアルなグラフィックのゲームや映画を、よりリアルに楽しめます。

さらに、本機はsRGB 137%、DCI-P3 100%という広い色域を誇っているのも大きな特徴です。

sRGBやDCI-P3というのは、色域の規格のこと。規格ごとに「この色からこの色まで」という色の範囲が決められており、パーセンテージはそのうちの何%を表現できるかを示しています。

つまり、sRGB 137%というのはsRGB規格で定められている色を完璧に表現できるうえに、その範囲外の色まで正確に表現できるということです。

DCI-P3 100%というのも、非常に優秀。DCI-P3はsRGBよりも厳しく、100%を誇るモニターは少数派です。

色を正確に表現できるため、イラスト制作や映像制作などの作業に非常に向いています。

上の写真の中央が、JN-IPS275K-HSPC9。左右のモニターもJAPANNEXT製ですが、sRGB比100%前後のモデルです。

写真ではわかりづらいかもしれませんが、実際に見比べると同じ画像を表示しているにもかかわらず、色の深みや階調のなめらかさに違いが出ているのが確認できます

特に、葉の緑の濃淡や光のグラデーションの再現力には差が出やすく、JN-IPS275K-HSPC9では「実際に見た色に近い」と感じられる描写になっています。

これは、sRGB 137%・DCI-P3 100%という広い色域に対応しているからこそ出せる表現。単に色が派手になるのではなく、カメラで撮影した元データが持つ本来の色味を、ほぼそのまま再現できているという印象を受けました。

素材の段階で撮影した色が、そのまま画面に出てくれる安心感。写真や動画を扱う人にとって、作業効率や最終的なクオリティにも直結する部分だと感じます。

デスクに収まりやすいサイズ感

27インチモニター2枚を横幅140cm奥行き60cmのデスクに設置。

JN-IPS275K-HSPC9のディスプレイサイズは、27インチです。

これは、5Kモニターとしては非常に小さいサイズだと言えます。4Kでも一般的なのは30インチ以上です。5Kともなると、それよりも大きいサイズが一般的。

ただ、サイズが大きくなれば場所を取ります。30インチ以上となると、狭いデスクには起きにくいです。モニターアームで吊ったとしても、ある程度のスペースが必要になります。

27インチであれば、狭いデスクでも問題なく設置可能です。

どのようなデスクでも収まりやすいサイズ感で、5Kという高解像度を楽しめるのが本機の魅力のひとつだと言えます。

Type-C 90W給電に対応している

MacBook Pro14インチを給電しながら、サブモニターとして5k表示させる贅沢な使い方が可能

JN-IPS275K-HSPC9は、Type-Cによる90W給電に対応しています。

近年は、デスクトップよりもノートパソコンのほうが主流です。ノートPCはType-C端子を備えるものが多く、Type-Cで各機器を接続することが多い傾向があります。

そこでモニターもType-Cで接続できるようにしている製品が増えているものの、90Wという出力のモニターはそう多くありません。

JAPANNEXTもType-C給電に対応しているモニターを多数販売していますが、多くは60Wです。

90Wもあれば、画像編集や動画編集などに使うような高性能なノートパソコンでも対応可能。一般的な性能のモデルであれば、大きな余裕を持って電源供給ができます。

また、Type-Cケーブル一本で給電と映像出力ができるので、ケーブルの数を減らせるのもよいところです。スッキリとした状態で、作業に集中しやすくなります。

作業効率を高めるKVM機能搭載

JN-IPS275K-HSPC9は、KVM機能に対応しています。

KVM機能というのは、同じキーボードとマウスで複数のPCを操作できる機能のことです。キーボード、ビデオ、マウスのそれぞれの頭文字からKVMと呼ばれています。

KVM機能を使えば、複数のコンピューターを1セットの周辺機器で操作できるのがよいところです。通常、複数PCを切り替えて使う場合、キーボードとマウスは2セット必要になります。

1セットで使いまわそうと思えば、映像出力を切り替えると同時にキーボードとマウスの接続先も切り替えなければなりません。無線でマルチポイントに対応していれば楽ですが、有線の場合はケーブルを抜き差ししなければならず、不便です。

一方本機のようなKVM機能対応モニターであれば、有線のキーボードとマウスをモニターに接続したまま映像出力だけ切り替えればそのまま操作できるようになります。

複数PCを使った作業の効率がより高くなるのが、よいところです。

PIP/PBP機能を搭載

JN-IPS275K-HSPC9には、PIP/PBP機能が搭載されています。

これはどちらも、複数の機器からの映像を同時にモニターに表示する機能です。

PIPは、Picture in Pictureの略。名前の通り、メイン画面の中にサブ画面を表示する機能です。テレビ番組のワイプ、オーバーレイ表示のような形式になります。

たとえば、メイン画面に作業のソフトウェアやゲームを表示しながら、サブ画面で別の機器から出力されたDiscordを開いておくというようなことが可能です。

PBPは、Picture by Pictureの略。

モニターに2つの機器からの映像を、左右に並べて表示します。左側にメインPCの映像、右側にサブPCの映像を並べて作業やゲームを楽しむということが可能です。

作業やゲーム時だけでなく、配信で2つのPCを使っているという方にも使いやすい機能だと言えます。

JN-IPS275K-HSPC9の気になる点をレビュー

JN-IPS275K-HSPC9の良いところについて、レビューしてきました。5Kという超高解像度の魅力が大きいですが、作業効率を高めるための機能も充実しているのが本機の特徴です。

ただ、一部には気になる点もあります。

そこで今度は、JN-IPS275K-HSPC9の気になる点についてレビューしていくので、ぜひご参考ください。

文字などは小さめに表示される

左が本機JN-IPS275K-HSPC9 5KではYahoo! Japan ウェブサイトを5ページ横に並べて表示可能・右は4kで4ページ弱の表示

JN-IPS275K-HSPC9は、5Kという超高解像度に対して27インチという小さい画面なのが大きな特徴です。

それは場所を取らずに5Kモニターを使えるという利点でもありますが、同時に弱点でもあります。

高解像度を小さめのモニターで表示させると、文字やアイコンなどが小さく見えてしまうのが難点です。狭い場所により多くのドット数を詰め込むので、必然的にそうなります。

27インチはフルHDやWQHDに適したサイズであり、5Kで文字やアイコンが小さくならずに表示させたいのであれば、最低でも30インチ以上は必要です。

もちろん、27インチでも作業がしにくいということはありませんが、一般的なバランスではないので、文字が小さく見えるということは念頭に置いておくことをおすすめします。

文字が小さすぎると感じるようであれば、映像編集をする際は100%表示にさせつつ、文章を書いたり、文字を読む際は150~200%の表示にすることで解消できます。

HDMIだと5K60Hz出力ができない

JN-IPS275K-HSPC9はDP1.4、HDMI2.0、USB Type-Cの3つからデバイスと接続することが可能です。

そのうち、DPポート、Type-Cポートでの接続は5K60Hz出力に対応していますが、HDMIは2.0仕様のため5K30Hz出力が上限です。

  • DP1.4ポート:5120×2880 @60Hz
  • HDMI2.0ポート:5120×2880 @30Hz
  • USB Type-Cポート:5120×2880 @60Hz 90W給電

DPポートを搭載しているPCやType-C接続可能なノートPCとの接続であれば問題ありませんが、接続を予定しているPCがType-C給電に非対応なノートPCであったり、HDMIポートしかないPCの場合は5K60Hzの出力はできません。

事前にPC側をチェックしておくことをお勧めします。

ゲーム性能は決して高くない

JN-IPS275K-HSPC9は、ゲーム性能は決して高くありません。

リフレッシュレートは最大60Hz、応答速度は8msです。ゲームに使うのであれば、リフレッシュレート60Hzは動きの激しいゲームだと物足りなく応答速度は0.1msが一般的。

5K解像度でゲームを動かすとなるとGPUなどハードウェア側の高い性能を求められてしまうため現実的ではありません。

もし5Kモニターでゲームをするとしたら、設定で解像度を落とすか、グラフィッククオリティを落としてプレイする形になります。

これらのことから、ゲームにはあまり向いていないと言えます。あくまでもJN-IPS275K-HSPC9は作業用としての性能がメインであり、ゲームモードの搭載などのゲーム性能はおまけ程度に考えておくのがおすすめです。

とは言いつつ、動きよりもグラフィックの美しさを主としているゲームであれば、このモニターの魅力が引き立つケースもあります。

余談ですが、RTX5070Ti環境に5K解像度でモンハンワイルズをプレイできるかを挑戦したところ、ウルトラ・高設定では村中では動きがカクカクし、戦闘シーンでクラッシュしてしまいました。

一応5kでもプレイは可能
仲間との戦闘シーンに入ると数十秒でクラッシュしてしまう

グラフィックプリセット中まで落としてフレーム生成Onにすれば、フレームレートは60fps前後で狩りできましたが、それであればWQHDあたりでウルトラ設定でプレイしたほうが十分快適で奇麗ですので、5kでモンハンワイルズをプレイする意味はありません。

JN-IPS275K-HSPC9はこんな方におすすめ!

  • 動画編集やイラスト制作などの作業をする方
  • 5Kという解像度に興味がある方
  • コスパの高い5Kモニターが欲しい方

JN-IPS275K-HSPC9は、以上のような方々におすすめです。

本機の最大の特徴は、5Kという超高解像度。ここに魅力を感じないのであれば、本機はコスパが悪くなります。

ただ、5Kモニターで各種機能を備えている製品としては、本機は非常に安い部類です。作業用に5Kモニターが欲しい方や、映像鑑賞などで5Kが気になっているという方にとっては、コスパが高いモニターだと言えます。

まとめ

本記事では、JN-IPS275K-HSPC9についてレビューしてきました。

本機はどこに向けた製品なのかがわかりやすく、選びやすいです。イラスト制作、動画編集、画像編集、ゲーム制作などのクリエイティブな作業をする方には非常に向いているモニターだと言えます。

解像度の高さなどもそうですが、それらの作業向けの機能が多数搭載されていることも、色性能の高さもおすすめの理由です。

今回紹介した良いところと気になる点を参考にしつつ、自分に合うモニターかどうかをじっくりと考えて検討してみてはいかがでしょうか。

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