Bose から発売されているBluetoothスピーカー、Bose SoundLink Flexをレビューします。
SoundLink Flexは同社のSoundLink Color IIの後継モデルとして2022年4月に登場したモデル。
Boseならではの音表現はそのままに、
- IP67相当の防塵・防水性能
- 落下や衝撃、腐食、紫外線に強い
など、タフで頑丈なBluetoothスピーカーにアップデートされています。
雨風関係なくどんなシーンでもBoseの良い音を聞けるスピーカーを探している方、ぜひ読み進めてください。
Bose SoundLink Flexの概要
- 総合出力:非公開
- 再生周波数帯域:非公開
- コーデック:SBC
- 接続:無線
- Bluetooth バージョン:4.2
- 駆動時間:最大12時間
- 防水・防滴:IP67
- サイズ・重量:201.4×90.4×52.3 mm、580g
Bose製のスピーカーはSoundLink Flex以外の製品でも出力や周波数帯などのスペックは非公開とされています。
コーデックはSBCでBluetooth4.2とスペックだけ見ると特化したスペックではないように見えますが、Boseの音作り素晴らしく、スピーカーはスペックだけでは語れないことがしっかりと伝わってきます。
もちろん現在主流のIP67相当の防塵・防水耐性を誇るとともに、落下トラブルにも耐えうる耐久性の強いスピーカーです。
Bose SoundLink Flexの音質レビュー
続いてSoundLink Flex の音質についてレビューしていきます。
Boseサウンドは健在!リスニングに最適な楽しく迫力ある音
SoundLink Flexを聴いて感じたのが、ガッツリ迫力のあるサウンドを実現していること。
低音が強く高音がおとなしめな印象はありますが、全音域バランスは取れていて、ひとつひとつの楽器やボーカルのニュアンスまでしっかりと伝わってきます。
高音はこもったような聞こえになりますが、同サイズ感のBluetoothスピーカーの多くはこもりがちになるものが多いです。
同クラスのスピーカーの中で比較すると、全音域クリアな印象を受けました。
また、Boseサウンドは音全体に丸みを帯びて耳に入ってくる感覚があります。
抽象的な表現ですが、ウエットであり温かみがありマイルドな印象。それであってワクワクとしてくるような音作り。
ライブ会場などの原音がそのまま表現されるのではなく、リスニングしやすくなって音が届けられるような感覚です。
他社と比較すると、以下の感じでしょうか。
- JBL:原音をリアルに伝えてくる
- Sony:音を綺麗に加工
- Bose:リスニングに適した楽しい音に加工(感覚をぶつけてくるイメージ)
Boseサウンドは原音を忠実に再生しないことで好き嫌いが分かれます。
原音を忠実に再生しないと言うと違和感が生まれますが、逆に原音忠実系のモニタースピーカーは聴き疲れもします。
ラフに音楽を楽しみたいシーンであればBoseの音、良いですよ^^
2台接続によるステレオモードで音場が一気に広がる
SoundLink Flexは1台単体ではモノラル再生となるため、音場や音像表現に期待することはできません。
しかしSoundLink Flexを2台、もしくはBoseの別のBluetoothスピーカーを用意すれば2台をペアリングしてステレオ再生することが可能です。
私の環境ではBose SoundLink Micro という、Flexより小さいスピーカーを使いステレオモードを試してますが、それぞれのスピーカーが左右の役割を全うし、音場が広がり音の定位が見えるようになります。
Bose SoundLink Flexの特徴・使い勝手をレビュー
続いてSoundLink Flexの使い勝手をレビューしていきます。SoundLink Flexは音質と合わせモバイル用途にこだわった徹底的にタフな作りになっています。
IP67の耐水性能と合わせて、浮くので沈まない・落としても壊れないが凄い!
SoundLink Flexの特徴としてIP67相当の防塵・防水耐性を誇ることが挙げられます。
防水については雨やシャワーなどで水をかぶってもOKですし、そもそも水に沈みません。
- ボートから湖に落とす
- プールに落としてしまう
- お風呂に落としてしまう
こんなシーンでも沈まずに拾えます。
また、何らかの拍子に地面に落とし衝撃を与えてしまってもOK。
部品やボタン類などは10年耐えうることを想定して作られています。
頑丈なユーティリティループでタフに使える
SoundLink Flexの右側には、ファブリックのユーティリティループが付けられています。
このユーティリティループがかなり頑丈な作りで、力を入れて引っ張ってもびくともしません。
ちょっとしたアクシデントが起きても十分に耐えうる作りは、防水・防塵・落下など本体の耐久性と合わせこだわりを感じるポイントです。
コーデックはSBCオンリー
SoundLink Flexが対応したコーデックはSBCです。
コーデックとは、Bluetoothで音源データを通信する際のデータの圧縮方式のことを言いますが、圧縮技術にはさまざまな方式があり、それぞれ遅延・圧縮効率・音質などが異なってきます。
SBCはBluetoothの基本的な規格で標準的な音質を得られるコーデックで、最近のBluetoothスピーカーではより優れたコーデック規格も登場しています。
優れたコーデックの方が良い音を低遅延で耳に届けられる特徴があり、SBCはそういった規格と比較すると見劣りしてしまいます。
実際に、SoundLink Flexでアクション映画を見たりFPSゲームをしたりすると遅延(音のずれ)を感じることもあります。
また、厳密に言えば音質も劣るはずです。
とは言いつつ、「良いコーデックで良い音質を通信しているから良いサウンドが聴ける」かと言えば全くの別物。
音の臨場感、膨らみ、迫力など、通信規格では語れないBoseの音づくりに対してのこだわりが十分に伝わってきます。
操作方法は至ってシンプル・直感的でわかりやすい
SoundLink Flexの操作はとてもシンプルです。
本体には写真左から、以下の5つのボタンが並んでいます。
- 電源ボタン
- 音量マイナスボタン
- スタート・ストップ・スキップボタン(2回)
- 音量プラスボタン
- Bluetooth接続ボタン
基本的にはスマホで操作することになるため、「電源ボタン→Bluetooth接続ボタン」の順で押してペアリングしてしまえば、あとはスマホでの操作になります。
接続も早く音声案内(日本語含む)もありますので、操作でストレスを感じることはありません。
どんな向きでも一定の音が楽しめる
Bose SoundLink Flexは、Bose社のPositionIQテクノロジーにより、置き方やポジションに応じて音質を自動で調整します。
- 普通に設置する
- 直立させる
- 仰向ける
- ユーティリティループを使ってぶら下げる
どんな設置方法でも、バランスの取れた豊かなサウンドが楽しめます。
最大12時間の連続再生で1日楽しめる
Bose SoundLink Flexは付属のUSB-Cケーブルにて、4時間の充電で最大12時間の連続再生が可能です。
外出先で一日中音楽を流しっぱなしにしていても十分に耐えうる再生時間。
充電ケーブルはUSB Type-C。最近はType-C規格のデバイスが増えており、ケーブルの使い回しができるのも便利です。
衝撃に強いシリコン素材はホコリや猫の毛を吸い寄せる?
SoundLink Flexの表面素材はパウダーコーティング仕上げのスチールグリルに、シリコン系の素材が使われています。
この素材はタフさを強化している反面、背面に使用されているシリコン系の素材はほこりや猫の毛などを吸い寄せてしまうような感じがします。
拭けば簡単に取れるので意識すべきポイントでもないかもしれませんが、我が家の猫はSoundLink Flexにすり寄る癖があるようで、気づけば毛だらけになっています^^;
ペットボトルと高さは変わらず580gだけど横幅のある薄型なので大きく感じる
SoundLink Flexのサイズは201.4×90.4×52.3mm、重さは580gです。
高さ的には500mlペットボトルと変わらないサイズで重さもジュース一本分。
ぱっと見大きく見えますが、横幅のある薄型タイプのためカバンへは収納しやすいです。
値段は音質・性能から考えたらお買い得?
Bose SoundLink Flexの販売価格は19,800円と、各社のBluetoothスピーカーの中では比較的高い部類に入ります。
しかしサウンドの素晴らしさ、タフさなどを考えると決して高いとは感じられません。
逆に2万円以下のBluetoothスピーカーで、しっかりとしたBoseサウンドを楽しめることを考えるとお買い得とも言えます。
いつでもどこでもBoseサウンドを楽しもう!
Bose SoundLink Flexをレビューしてきました。
特徴をあらためて整理すると、
- 2万円アンダーのBluetoothスピーカーでありつつガッツリBoseサウンドが楽しめる
- 音の方向性は低音重視で音楽をしっかり楽しめる音づくり
- 原音には忠実でないため、原音忠実スピーカーが好きな方には向かない
- 2台のBose Bluetoothスピーカーを用意すればステレオサウンドが楽しめる
- IP67防塵・防滴仕様でアウトドアなどのアクティブなシーンに持ち出しやすい
- 水に浮く、落としても大丈夫、頑丈なユーティリティループととにかく頑丈
- シリコン素材を使ったボディと持ちやすい形状が良い
- ほこりや猫の毛を寄せやすい
- 最大12時間のバッテリー駆動
音づくりの方向性から万人向けではありませんが、元気で温かみのあるBoseサウンドをラフに楽しみたい方はぜひ検討してください。