SDカードは種類が多く、慣れていないと選ぶのが難しいです。規格が違っていたり、用途に適さなかったりすることがあります。
動画撮影には動画撮影の、ほかの用途にはほかの用途に適したSDカードを選ぶことが大切です。
その理由は、適したSDカードでなければ、大切なデータがしっかり記録できない場合があること。
そこで本記事では、動画撮影用SDカードの選び方やおすすめモデルなどについて解説していくので、ぜひご参考ください。
動画撮影用SDカードの選び方

SDカードを使ってカメラで動画を安定して撮り続けるには、適切なSDカード選びが大切です。SDカードの種類、容量、速度、耐久性の4つは最低でも気にかけたいところ。
そこでまずは、動画撮影用SDカードの選び方について、詳しく解説していきます。
SDカードの種類・容量で選ぶ
SDカードには、種類があります。
- SD(2GB以下)
- SDHC(4GB-2TB)
- SDXC(64GB-2TB)
種類によって、容量に違いが出るので注意しましょう。
総称してSDカードと呼んでいるため、慣れていないとSDを買ってしまいがちです。
ただ、現在のビデオカメラの性能では、2GB以下の容量はすぐに埋まってしまいます。長時間の動画撮影の場合、一度の撮影でも2GBを上回ることは珍しくありません。
現在では、SDXCカードが主流になっています。
とはいえ、カメラごとに対応容量があるので、カメラの対応容量に合わせて選ぶことが大切です。
64GB以上の大容量に対応している場合は、深く考えずにSDXCを買っておくことをおすすめします。
ビデオスピードクラスで選ぶ

SDカードには、スピードクラスというものがあります。
これは、SDカードの最低書き込み速度を保証する規格のことです。数値が高ければ高いほど、高速なデータ転送が可能ということになります。
規格の種類も3種類ありますが、現在はビデオスピードクラスが主流です。
ビデオスピードクラスは、4Kや8Kの動画撮影などを考慮して策定された規格のこと。5段階に分けられています。
- V6:6MB/秒
- V10:10MB/秒以上
- V30:30MB秒以上
- V60:60MB/秒以上
- V90:90MB/秒以上
動画専用として考えるのならば、V60クラスがおすすめです。
フルHDはもちろん、4Kや8Kの動画でも一定の書き込み速度が得られます。フルHDだけならもう少しグレードを落としても問題ありませんが、4K以上の動画撮影をすることがあるのならばV60以上のSDカードが必要です。
なお、スピードクラスによって価格が大きく異なってきます。
V30でも4K撮影とうたわれているSDカードもあり、出来れば安くと考えてしまいますが、実際V30クラスで動画撮影を続けていると頻繁にフリーズを起こして撮影が止まってしまったりと良いことがありません。
写真撮影であればまだリカバリーが効きますが、動画撮影で撮りたいときに撮れないのは致命傷になりますので、スピードクラスでケチらないようにしましょう。
耐久性や信頼性などで選ぶ

耐久性や信頼性も、SDカード選びでは重要です。
たとえば、撮影で水を使うことがある場合は防水性が重要になります。高温または寒冷な環境での撮影では、温度に対する耐性の有無が重要です。
ほかにも、通常使用でも耐衝撃性能などに優れているに越したことはありません。
さらに、メーカーなどの信頼性も重要です。
信頼性の高いメーカーの製品でなければ、不具合が起きたときに良い対応が得られなかったりすぐに壊れてしまったりすることがあります。
ProGradeは、信頼性が高いメーカーだと評判です。
耐久性や品質などに対する信頼度が高く、安心して使えます。
耐久性の面で言えば、防水性能や耐衝撃性能、耐温度設定などが十分に備わっていると評判です。
このような信頼性の高いメーカーから、高耐久のSDカードを購入することが、動画撮影用SDカードでは重要になります。
動画撮影用SDカードのおすすめモデル2選レビュー
動画撮影用SDカードの選び方について、簡単にかつ詳しく紹介してきました。今度は、実際に動画撮影用におすすめのSDカードを2つ紹介していきます。具体的にはどのようなモデルが良いのかが知りたい方は、ぜひご参考ください。
ProGrade Digital SDXC UHS-II V60 GOLD 256GB

ProGrade Digital SDXC UHS-II V60 GOLD 256GBは、動画編集用として非常に高い性能を持ったSDカードです。
一般的なSDXC規格のため、microSD以外が使えるカメラで使えます。
このSDカードの特徴は、高速通信。モニターやカメラーに映像が反映されるのも速いので、カメラの使用がストレスフリーになります。
PCへのコピーの時間も速く、動画編集時に転送する際にもストレスがありません。
さらに、耐久性も高いです。通常使用で長く使えるだけでなく、動作温度の幅が広いのが良いところ。
低温環境は-25℃、高温環境は+85℃まで対応しています。
人間のほうが耐えられなくなるような環境でも使えるので、過酷な環境下での撮影もバッチリです。
そして、製品保証も充実しています。購入から3年間の保証が付いてくるので、なにか不具合が起きたときも安心です。
ProGrade Digital microSDXC UHS-II V60 GOLD 256GB

ProGrade Digital microSDXC UHS-II V60 GOLD 256GBは、先述のモデルのmicro SDバージョンのようなモデルです。
micro SDなので、DJI OSMO Action5 PROなどのようなアクションカメラでも問題なく使えます。
先述のモデルと同じく、速度が速いのが良いところです。アクションカメラでの高速動体の撮影にも、しっかりと対応しています。連射でもスローにならずに付いてこられるので、アクションカメラでの使用に最適です。
さらに、高耐久。
極寒の雪山から熱帯地域まで、幅広い環境で使えます。そのうえ、防水性と耐衝撃性も高く、水に濡れたり落としたりした際にもデータが守られる可能性が高いです。
そして、機能も充実しています。
カードの寿命測定ができるヘルスチェック機能、ファームウェアアップデート機能、物理フォーマット機能などが備わっており、痒いところに手が届く製品です。
動画撮影用SDカードを使う際の注意点
ここまで、動画撮影用SDカードの選び方とおすすめモデルについて、紹介してきました。最後に、動画撮影用SDカードを使う際の注意点についても、簡単に解説していきます。
フォーマットをしよう

SDカードは、フォーマットが重要です。
フォーマットというのは、初期化のこと。
通常は、不具合が発生した際やある程度使用した後のメンテナンスの際などに行うものですが、購入後すぐに一度行うのがおすすめです。
SDカードをフォーマットせずに使った場合、カードの規定の転送速度が思うように発揮されないことがあります。
そのため、購入したら使用前にカメラでフォーマットをしておきましょう。
また、ファイル削除と上書きを繰り返すとデータの断片化が発生します。
データの断片化というのは、カード上にデータが散らばることです。これによりカードの速度低下に繋がるだけでなく、再生時にエラーが発生する可能性が高くなってしまいます。
そのため、データをPCに保存した後にもフォーマットをすることが大切です。
定期的にフォーマットを行い、SDカードを常に最適な状態に保ちましょう。
動作環境に気をつけよう

SDカードには、動作環境が定められています。
低温環境や高温環境などの過酷な環境で使う場合には、SDカードの動作環境を確認することが大切です。
確認を怠ってしまい、動作環境が合わない状態で使うと、フリーズしたり壊れたりする可能性が高いので注意しましょう。
もちろん、カメラ自体の動作環境も重要です。
購入後に使えなかったとなっては困るので、購入前に自身の考えている環境での撮影に使えるかどうかをチェックしておきましょう。
まとめ

本記事では、動画撮影用のSDカードについて解説してきました。
動画撮影で特に重要なのは、容量と速度です。アクションカメラを使う場合には特に、高速通信ができるカードでなければ、ストレスが溜まります。
それだけではなく、折角撮影したのに動画が思った通りにならなかったということにもなりかねません。
動画撮影用SDカードを購入する際は、適切な選び方を知ることが大切です。
そのうえで、本記事でレビューした2枚のSDカードも参考にしながら、自分の用途に最適なカードを選びましょう。