近年はワイヤレスイヤホンが主流で、有線イヤホンを使用する方は少なくなっている印象にあります。
しかし音質にこだわるのであれば、ワイヤレスイヤホンよりも有線イヤホンの方が圧倒的に上。低価格な有線イヤホンであっても、数万円クラスのワイヤレスイヤホンよりも音質が高いことも多くあります。
そんな有線イヤホンを試してみたくとも、たくさん販売されている有線イヤホンの中でどれを選べばよいかは悩むもの。
今回紹介するNICEHCK DB2は3,950円で購入できる低価格帯のイヤホンですが、音質がしっかりしていてデザインも美しいイヤホンです。
本記事ではDB2の紹介と合わせ、実際に使った感想をレビューしていきますので、低価格で音質の良い有線イヤホンを試してみたい方はぜひ読み進めてください。
NICEHCK DB2の仕様・デザインを紹介
まずは、NICEHCK DB2の基本仕様について紹介します。スペックと外観をそれぞれ簡単に解説していくので、本機がどのようなイヤホンなのかスペックが知りたい方はぜひご参考ください。
スペック
- ドライバー:10mm DD+1BA
- 再生周波数帯:20-20kHz
- 素材:樹脂+アルミニウム合金製パネル
- 感度:107dB/mW
- インピーダンス:16Ω
- ケーブル:無酸素銅ケーブル付属
- 3.5mmプラグ、0.78、2Pinコネクタ
- 保証期間六ヶ月
以上が、本機の簡単なスペックです。
ドライバーは、10mmのダイナミックドライバーとバランスドアーマチュアのハイブリッドドライバー。
ダイナミックドライバーは、歪みが少なく周波数帯域が広いのが特徴。特に低音に強い傾向があり、低音が自然でよく響きます。音圧も比較的強めです。
バランスドアーマチュアは、小型でクリアな音を再現できるとともに、高音が得意なのが特徴。繊細な音を出すため、モニターイヤホンなどによく使われます。一方で、ダイナミックドライバーよりもコストが高いです。
この二つを両方搭載させることで、バランスの取れた音を出す事ができます。低音が強いパワフルなダイナミックドライバーと、繊細でクリアな音を再現するバランスドアーマチュアの良いところが両方得られるのがめりとです。
ハイブリット構成はコストもかかるので、価格帯のイヤホンに搭載されるのは珍しく、DB2はその点において、コスパが非常にいいです。
外観・同梱品・デザイン
イヤホン本体のデザインを紹介する前にパッケージから紹介しますと、本製品のイメージキャラクターだと思われる、可愛らしい女の子(Tian Huiさんと言うのかな?)のイラスト全面推しのパッケージです。
外箱だけでなく、中箱もTian Huiさん、そしてオリジナルカードのおまけつきというこだわりの仕様。
開封しているところを娘に見らましたが、「パパ、こっち系が好きなん?」と確認されるくらいにはインパクトがありますので、事前に紹介しておきます。
続いて同梱品です。
同梱品はこの価格帯のイヤホンとしてはとても充実しています。イヤーピースはSMLと一般的な構成のものでブラック3つとカラータイプが5つ同梱されています。また、イヤホンケースやケーブルを束ねるコードクリップも付属しているのは有難いところですね。
続いてイヤホン本体のデザインです。
イヤホン本体は、樹脂+アルミニウム合金製パネルで作られており、少し紫がかったブルーのマーブルが美しいです。
背面はスケルトンタイプでイヤホンの内部が透けて見える仕様。
この価格帯のイヤホンとは思えないほどの高級感があります。
本体との接続は0.78mm 2Pinコネクタで、リケーブルも楽しめます。
続いて付属のイヤホンケーブルです。
イヤホンケーブルは高純度の無酸素銅ケーブルが付属しています。
無酸素銅ケーブルは、純度99.96%以上の高純度の銅で作られたケーブルでOFC(Oxygen-Free-Copper)ケーブルともいわれます。銅ケーブルは低音の厚み・迫力・やわらかで温かみのあるといった傾向を示すことが多いケーブルです。
ただし、OFCケーブルの中でもグレードは様々で、DB2に付属しているケーブルは価格帯に見合ったケーブルととらえるのが良いでしょう。
実際4芯と細めのケーブルであるとともにプラグ周りは硬化ゴムのような素材で作られています。
NICEHCK DB2の使い勝手・音質をレビュー
ここまでNICEHCK DB2の特徴やデザインを紹介してきました。ここからは実際に装着して視聴した感想をレビューしていきます。
音質
音場はやや狭めですが、低音から中高音域までバランスの取れた音質で、どんなジャンルでも心地よく聴ける印象。
言い換えれば特徴が無いとも言えますが、この価格帯でよくこの音質を担保出来たなというのが個人的な感想です。
低音は超低音域までしっかりと沈み込んでいく様が、振動とあわせて伝わってきます。若干のゴムっぽさと雑味を感じましたが、マイナス点にはならない程度です。
音場は狭く分離感についても良い印象を受けませんでした。音源事態が少しもやっている要素がありますが、音場の狭さと合わせて音と音とが交わって聞こえてくる印象を受けました。
オーケストラサウンドなど大人数で奏でる音楽は苦手なジャンルに入るかもしれません。
ただ定位感は優れておりどこから音が鳴っているのか音の位置は鮮明に伝わってきます。アクション系の映画鑑賞やFPS系のゲーム用に使用しても良い仕事をしてくれるはずです。
ボーカルの声はしっかりと浮き出ており、高音域まできれいにまとまった音を鳴らしてくれますので、ポップやアニソンなどを聞くにはラフに気持ちよく聴ける印象です。
装着感
装着感は申し分ありません。
ケーブル自体のイヤホン側が丸く折り曲げられており耳に引っ掛けやすい形状になっています。
また、ケーブル自身が妙な捻れ方をするタイプではありませんので、ストレスなく耳に装着できます。
ケーブル自体が若干干渉しやすい素材のため、ケーブル同士で絡まってしまうことはたまにあります。
LR判断は小さな刻印にて確認
イヤホン本体のLR印字は、本体の素材と素材との接続部の金属のシルバー部分に記載があります。
ケーブル側は、接続部の平たい箇所に薄くLRの文字が刻印されています。
最初は分かりづらいですが、慣れればストレスなく取り付けられるはずです。
収納ケース
DB2にはイヤホンを収納するケースが同梱されており、使用しない時にはこちらに収納することが出来ます。
サイズは大きくも小さくもなく、イヤホンがすっぽり収まる程度。
合わせてコードクリップでケーブルを束ねておけますので、ケースの中でケーブルがごちゃごちゃにならずに済むのも評価ポイントだと感じました。
ケーブルが安っぽい
一つネガティブポイントを上げると、正直ケーブルが安っぽいです。
とくにプラグ周りのプラスチックがチープ感を醸しており、イヤホン本体に高級感を感じるのに対してギャップを生じさせている印象を受けました。
このケーブルは4芯の無酸素銅ケーブルです。芯の本数を増やしたり、銀系のケーブルを使うなど、リケーブルによる音変もしっかりと楽しめるため、気になる方はリケーブル前提で考えるのも良いでしょう。
NICEHCKは安価で質の高いイヤホンケーブルも豊富に取り扱っており、あわせて定期的にセールもしてますので、チェックしてみてください。
有線イヤホンをはじめるとっかかりにお勧めなイヤホン
本記事ではNICEHCK DB2の良いところと気になるところ、実際に使用した感想についてレビューしてきました。
3,950円という価格を考えると、DB2にはデメリットらしいデメリットがないと言えます。パッケージデザインが気になる方は多いと思いますが、イヤホンの質は高評価です。
音場は若干狭めであるものの、低音から高音までバランスが良く、たいていの音楽は満足できる視聴体験が出来るはず。
リケーブルにも対応していますので、上の音へのグレードアップも可能で、有線イヤホンを試してみたい方、コスパの良い低価格イヤホンが欲しい方には、非常におすすめですよ。