モニターの数は、作業効率に直結します。複数のソフトウェアを開いて作業をしたり、配信を見ながら作業をしたりさまざまな使い方ができるのが複数モニター環境のよいところです。
ただ、モバイルモニターを使うとなると3枚以上の環境を手軽に作るのは難しい部分があります。
JAPANNEXTのJN-DMD-i156Fは、ノートパソコンと組み合わせると3枚以上のモニター環境を作りやすいモバイルモニターです。1台で2枚のモニターが、使えます。
本記事では、そんなJAPANNEXT JN-DMD-i156Fについてレビューしていくので、ぜひご参考ください。
JN-DMD-i156Fの基本仕様
まずは、JN-DMD-i156Fの基本的な仕様について紹介していきます。性能や特徴、外観と付属品が知りたい方はぜひご参考ください。
仕様
- 液晶サイズ:15.6インチ
- 解像度:フルHD
- パネル種類:IPS
- 輝度:250cd・m2
- コントラスト比:1000:1
- リフレッシュレート:60Hz
- 画素ピッチ:約0.179mm
- アスペクト比:16:9
- 応答速度(最大):20ms
- 視野角:H:178°、V:178°
- 表面処理:非光沢
- FreeSync:非対応
- フリッカーフリー:対応
- ブルーライト軽減モード:対応
- HDR10:非対応
- HDMI 1.4(1920×1080)@60Hz
- Type-C(USB-C)1:3.1(1920×1080)@60Hz
- スピーカー:2W×2
- 消費電力:最大17W 通常11W スタンバイ0.6W
- 製品重量:約1.4kg
- VESAマウントマウント:75×75mm(M4×6mm)
以上が、JN-DMD-i156Fの基本的な仕様です。
液晶サイズは、15.6インチ。一般的なノートパソコンと同等程度の大きさのモニターが、2枚連なっています。実質21.5インチ相当で、1920×2160の解像度ということです。
さらに、Type-C給電に対応しています。HDMIでもType-Cでも、性能に差がないのがよいところです。どちらでも、環境に応じて好きなほうを使えます。
そして、VESAマウントにも対応。キックスタンドだけでなく、モニターアームでの使用も可能です。
外観
外観は、非常に特徴的です。
中央にヒンジがあり、2枚のモニターが連なっています。折りたたむことも可能で、折りたためば薄型のノートパソコンと区別がつきません。
背面にはJAPANNEXTのロゴと、VESAマウント用の穴があります。それぞれ片側のモニターにだけついており、シンプルな外観です。
ベゼルは、一般的なモバイルモニターと同等程度の太さがあります。極狭ベゼルに慣れていると太く感じるものの、使っていて違和感はありません。
ごく普通のモニターといったデザインで、2枚連なっていることだけが特異というような外観に仕上がっています。どこで使っても、浮くことはありません。
付属品
- HDMIケーブル
- Type-Cケーブル×2
※1本は給電専用 - 電源アダプター
- マニュアル
- 保証書
以上が、JN-DMD-i156Fの付属品です。
本機を使い始めるのに必要なものが、全て揃っています。HDMIケーブルだけでなく、Type-Cケーブルも2本付属。Type-C給電で使いたい場合でも、安心です。
過不足のない付属品だと言えます。
JN-DMD-i156Fの良いところをレビュー
JN-DMD-i156Fの基本的な仕様を紹介しましたが、モニターは仕様を見るだけではわからないことが多いです。そこで今度は、JN-DMD-i156Fの良いところをレビューしていきます。使い勝手や利便性の良さなどについて知りたい方は、ぜひご参考ください。
1台で2画面使える圧倒的な利便性
JN-DMD-i156Fの最大の特徴であり利点は、1台で2画面のモニターを使えるということです。
1画面あたり1920×1080解像度の15.6インチのモニターなので、2枚を1つの画面として使う場合には実質1920×2160解像度の21.5インチモニターということになります。解像度は大きくなると画面に表示されるドット数が多くなり、画面の表示領域が広がるため、作業が快適になるのがよいところです。
モバイルモニターでは考えられないほど、画面を広々と使えます。
さらに、1画面拡張モードと2画面分割モードの2種類を搭載。
拡張モードは2枚のモニターを1つの画面として使うモードで、解像度と表示領域を拡張できます。
一方分割モードは、一般的なデュアルモニターのように2画面で使うモードです。分割して使うことで、領域を分けやすくなります。たとえば1枚の画面で作業をしながら、もう1枚の画面で配信を見るなど使い分けがしやすいです。
同時に複数のソフトウェアやタブを表示させたい場合は、分割モードがおすすめ。
このように、モバイルモニターとしては破格の利便性を誇っています。
Macは3画面拡張機能非対応となりますので2枚のモニターを一つの画面として使う拡張モードでの使用と、同じ映像を2画面で映し出すモードでの使用のどちらかで使用する形になります。
画面の回転に対応しているため活用の幅が広い
JN-DMD-i156Fは、画面の回転に対応しています。上下を逆さにしても使えるフリップ機能があったり、縦置きでも横置きでも使えたり便利です。
液晶表示画面の向きを上下フリップする機能によって対面で向かい合っている方と同じ映像を見ることができますので、仕事のプレゼンはもちろん、動画鑑賞やゲームなどでも使えます。
横置きにすると、一般的なモニターを2枚上下に連ねた形になります。タイムライン形式のソフトウェアや、配信を見ながらの作業などに便利です。
さまざまな置き方で使えるため、活用の幅が広がります。
折りたたんでコンパクトに持ち運べる
モニターのサイズは、15.6インチです。モバイルモニターとしては、特別に小さい部類ではありません。ノートパソコンも近年は小さいサイズの場合14インチ以下があるので、ノートパソコンの液晶としても一般的かやや大きめという部類だと言えます。
ただ、折りたたんで運べるので非常にコンパクトです。
ノートパソコンと一緒に折りたたんでカバンに入れて持ち運べば、コメダやコワーキングスペースなどの出先で、3画面で作業ができます。
重量はそれなりにあるものの、横ではなく縦に広がるのは有り難く、場所を取らないとう意味では持ち運びが楽です。
Type-C給電が便利
JN-DMD-i156Fは、Type-C給電に対応しています。
これは、モニターの電源アダプターを接続しなくとも、ノートパソコンとType-Cケーブルで接続すればモニターにも電力が供給される機能です。ノートパソコンから電力を取るので、当然ノートパソコンのバッテリーは減りが早くなりますが、ノートパソコンを電源に接続すれば長時間の作業にも使えます。
自宅では電源アダプターを使うのが安定するので便利ですが、出先ではType-Cだけで接続と給電ができるのが非常に便利です。
出先ではコンセントの数が限られています。ひとつ程度か、あっても二つ程度です。モニターを電源アダプターなしで使えれば、ノートパソコンを充電しながら快適に作業ができます。
無段階調節のキックスタンドを搭載
JN-DMD-i156Fには、無段階調節のキックスタンドが搭載されています。
本機の重量をしっかりと支えられる程度の力があるスタンドですが、作りは非常にシンプルです。デザインを阻害せず、見た目には主張がありません。
モニターアームを使うとより快適になるものの、出先などのモニターアームを使えない場面では非常に便利です。ノートパソコンとあわせて使えば、出先でスペースをおさえながら3画面が使えます。
また、角度調節が無段階なので、どのような場所でも最適な角度で作業できるのがよいところです。
JN-DMD-i156Fの気になる点をレビュー
ここまで、JN-DMD-i156Fの良いところについてレビューしてきました。今度は、JN-DMD-i156Fの気になる点についてレビューしていきます。良し悪しの両方を知ってから購入の判断がしたい方は、ぜひご参考ください。
モニターとしての性能は控えめ
JN-DMD-i156Fは、モニターとしての性能は控えめです。
特に色性能に関しては、IPSモニターのなかでも低い部類になっています。sRGBという色の範囲を決める規格の62%をカバーしていますが、IPSモニターでは90%を超えるのが一般的です。
さらに、応答速度20msでリフレッシュレートも60Hzと最小限におさえられています。
モニターとしての基本性能は、色性能・反応などさまざまな面で、最小限におさえられている印象です。
ただ、作業用やブラウジング用としては十分な性能を持っています。映像鑑賞については、YouTubeの生配信をチェックする程度であれば不満が出にくいです。
用途を限定すれば、非常によい製品だと言えます。
それなりに重量がある
JN-DMD-i156Fは、モバイルモニターを2枚連結したような製品です。
そのため、一般的なモバイルモニターと比べてやや重めになっています。製品重量は、1.4kg。単体ではそれなりですが、これをノートパソコンと一緒に持ち運ぶとなると、この重量感は無視できません。
人によっては、そこに外付けキーボードとマウスも加わるので、結構な重量になります。
毎日持ち運ぶとなると、苦になる可能性も否定できません。
私の環境ではMacBookPro14インチと一緒に持ち運ぶ形になるので、二つで約3kgになります。実際リュックで背負うとずっしりとした重みを感じます。
基本的には在宅での作業に使い、たまに持ち運ぶ程度の用途に一番適していると言えます。
ただ、モバイルモニターを別途2枚持ち運ぶよりは軽いです。
重量による持ち運びの苦労と、複数枚のモニターを外でも使える利便性のどちらを重視するかで、購入を判断しましょう。
JN-DMD-i156Fはこんな方におすすめ!
- 外出先でも複数枚のモニターを使いたい方
- 在宅/出先問わず、ノートPCで複数モニター環境を構築したい方
- 主に作業で使う方
JN-DMD-i156Fは、以上のような方におすすめです。
本機を購入すべきかどうかを分ける点が、複数枚モニター環境の構築に興味があるか否か。ノートパソコンを使い、違和感なく複数モニター環境を構築したい方にとっては、本機は最適です。ノートパソコンのモニターと同等程度のサイズで、違和感なく3枚モニター環境が構築できます。
もちろん、限られたスペースで画面を広く使いたい方にも、1画面モードがあるためおすすめです。
デスクトップで使いたいという場合は、1万円台の安価なモニターを2枚買うほうがおすすめ。そのほうが、本機と同等程度の性能であれば安く抑えられます。
JAPANNEXTから「JN-DMD-IPS156F」という製品が発売されており、スペックが同じであるのに関わらずこちらは定価54,980円となります。今回紹介している「JN-DMD-i156F」はAmazonとJAPANNEXT公式ウェブサイトでの限定販売製品となりますが、価格は44,980円。
1万円の差が気になりますが、性能の違いはなく販路を絞って販売されているため安く提供できるとのこと。購入を検討される際は迷わずAmazonかJAPANNEXT公式ウェブサイトにて「JN-DMD-i156F」を購入することをおすすめします。
まとめ|モバイルでもデュアルモニター環境を!
JN-DMD-i156Fは、ノートパソコンと一緒に使うのに最適なデュアルモニターです。
モバイルモニターとしてはしっかりとしたサイズがあり、ノートパソコンと一緒に使って違和感がありません。複数モニター環境は、なるべくサイズを揃えたほうが快適です。不揃いだと、使い方の幅が狭まるうえに使っていて違和感を覚えることがあります。
本機のように、2枚のモニターが連なっている比較的コンパクトなデュアルモニターであれば、ノートパソコンと一緒にスペースをおさえながら複数モニター環境を構築しやすいです。
モバイルでも、在宅でも、デュアル以上のモニター環境を構築したい方は、検討してみてはいかがでしょうか。