近年は、個人で配信を行う人が増えています。Twitchやツイキャスなど、Youtubeやニコ生よりも気軽に配信できるツールが非常に多いです。
こういったツールはスマホからでも配信ができるのが、いいところ。
ただ、配信だけでなく通話などさまざまな場面において、マイクの質によって快適性は大きく異なります。配信の場合は、マイクの音質次第で伸びやすさも変わるため特に重要です。
そこで今回は、SHUER MV5というスマホでもPCでも使いやすい卓上マイクについて、レビューしていきます。
SHURE MV5の基本仕様と外観
まずは、SHURE MV5の基本的な仕様や外観などについて、紹介していきます。スペックを知れば、マイクの特徴がある程度わかるというもの。SHURE MV5がどのような製品か知りたい方は、ぜひご参考ください。
スペック
- タイプ:卓上コンデンサーマイク
- 指向性:単一指向性
- マイク:16mmマイクカプセル(専用チューニング)
- マイク周波数:20Hz~20kHz
- 接続方式:USB接続/Lightning接続
- DSPプリセット内蔵(3モード)
- ヘッドホン出力搭載
- 1/4インチ・カメラ用三脚ねじマウント対応
- 製品サイズ:高さ66mm×厚さ65mm×幅67mm
- 製品重量:286g
SHURE MV5は、卓上式のコンデンサーマイクです。コンデンサーマイクの特徴は、広い周波数帯域を高感度で拾えること。大きな音も小さな音もしっかりと収録できます。
対応している周波数は、20Hz~20kHzと人間の限界可聴域と同等です。マイクとしては、十分な周波数帯域だと言えます。
さらに、接続方法がUSBなのがいいところです。PCと簡単に接続できます。
そのうえ、Lightningケーブルが付属しているため、iPhoneでも使いやすいです。
Androidにも対応しているものの、Type-Cケーブルは付属しません。A to Cアダプターが別途必要になります。
また、USB接続はマイク端子などのアナログ接続と比べて、ノイズに強いです。音がよりクリアになるのも、スペック的な特徴。
全体的に、初心者向けのマイクとしては十分なスペックを備えているマイクです。
外観
SHURE MV5は、外観がかわいらしいです。マイク本体部分は丸々としてかわいく、スタンド部分もかわいいデザインになっています。
コンパクトなサイズ感が、よりかわいさを強調している印象です。スタンドは特に、接続部分の球体部分がレトロな印象を生み出しており、個性的。
それでいて、どのようなレイアウトのデスクにも馴染むようなシックな印象もあります。
また、カラーバリエーションはグレーとブラックの2種類です。旧版はグリーン、ブルー、レッドも選べたのでここは少し残念なところ。
それでも、デスクの雰囲気に合わせてグレーとブラックとで選べるのは、いいところです。白デスクには、グレーがよく合います。
付属品
- SHURE MV5本体
- Micro-B to USBケーブル
- Micro-B to Lightningケーブル
- アルミニウム製デスクトップスタンド
- 説明書
SHURE MV5の付属品は、以上の5つです。ケーブルはPC接続用とiPhone用とで、2種類付属しています。複数デバイスに対応している製品は多いですが、複数種類のケーブルを付属するUSBマイクは比較的少ないです。
この点は、SHURE MV5の他社製品と比べたときの優位性だと言えます。
さらに、スタンドはアルミニウム製。先述のデザインとあわせて、高級感があります。
全体的に、不足感が特にない優秀なパッケージです。
SHURE MV5の音質をレビュー
続いてSHURE MV5の音質を、実際の音声で紹介します。
PCファン音や風など自然な外部音など、ある程度の騒音のある環境にて収録しています。
SHURE MV5は、音声モード、楽器モード、フラットモードの三つがあるので、それぞれの音質を確認します。
音声モード
楽器モード
フラットモード
他のマイクではどのようになるかもチェックしましょう。
MacBookPro付属マイクと、ShureのダイナミックマイクShureMV7の音声を掲載するので、ぜひ比較してみてください。
MacBook Pro 付属マイク
ShureMV7
最後に外部音が少ない場所でも収録してみました。静かな場所(PCのファン音がある程度)ではどのような音声を出せるか確認ください。
Shure MV5にて静かな場所で録音
MacBook Pro付属マイクにて静かな場所で録音
Shure MV7にて静かな場所で録音
SHURE MV5の良いところをレビュー
ここまで、SHURE MV5のスペックと外観について簡単に正気してきました。ここからは、実際にSHURE MV5の良いところについて、レビューしていきます。どのようなところが優れているのか知りたい方は、ぜひご参考ください。
SHUREらしくしっかりした音
SHURE MV5は、1万円台のマイクとしては、音質が高いです。中音域がしっかりと拾える印象があります。Web会議や雑談配信などで、聞き取りやすくなるのがいいところです。
DSPプリセットをボイスモードにすれば、より声をハッキリと拾うようになります。他のモードもありますが、全体的に「人間の声を拾う」のが最も得意なマイクです。歌ってみた配信などでは他のマイクのほうが優位性がありますが、雑談配信やゲーム配信などでは非常におすすめ。
SHUREらしく、安定して良い音にしてくれるマイクです。
内蔵DSPが便利
本機には、DSPプリセットが3つ内蔵されています。
- ボイスモード
- 楽器モード
- フラットモード
ボイスモードは、名前の通り人間の声に特化したモードです。Web会議などの通話用途、雑談配信やゲーム配信などに向いています。元から中音域が特徴のマイクですが、ボイスモードにするとより中音域をハッキリと拾うのがいいところです。
楽器モードは、音楽配信や演奏の収録に向いているモード。スマホのマイクやイヤホンマイクでは拾えない細かな音も、しっかり拾えます。ヘッドホン出力とあわせて使えば、自分で出している歌声や楽器の音色を聞きながら収録できるので便利です。
フラットモードは、名前の通りフラットな音にしてくれるモード。基本的には、このモードにしておくのがおすすめです。ほかのモードは、用途によって使い分けるといったイメージになります。
iPhoneと付属ケーブルのみで接続できる
最近ではiPhoneからWeb会議に参加したり、Twitterのスペースやインスタライブを楽しむユーザー、またiPnoneのみで音声付き動画を編集するユーザーも増えています。
SHURE MV5は付属のケーブルのみでiPhoneに接続ができ、iPhoneのマイク音質を気軽にグレードアップさせることが可能です。
また、SHUREの専用アプリ「MOTIVオーディオ」にてマイクの微調整や録音管理も可能。
iPhoneと気軽に接続できる高性能マイクは少ないので、iPhone用の高性能マイクを探している方には間違いなくお勧めです。
もちろんAndroidであってもケーブルを別途用意すれば接続可能です。
PCでもスマホでも挿してすぐ使える
SHURE MV5は、プラグ&プレイに対応しています。ドライバーのインストールなどは一切不要で、接続してすぐ使えるのがいいところです。
マイクのなかには、PCやスマホで使うのに設定が必要なものもあります。PCではドライバーをインストールして使えても、スマホだと細かい設定を弄らなければ使えないこともあり、スマホの場合は特に面倒です。
ただ、本機は面倒な設定も一切不要。
初心者でも、簡単に使えます。
スタンドが扱いやすい
スタンド込みのサイズ感は、大きすぎず小さすぎずといったところ。スタンド込みの場合は、高さが約14㎝になります。手でがっしりとスタンド部分を掴める程度には大きく、邪魔にならない程度には小さいです。
さらに、付属のスタンドは角度調整が簡単にできます。口元を狙うように設置しやすいです。
そして、付属スタンドは標準的な1/4インチねじになっています。三脚マイクスタンドと同じなので、付属以外のさまざまな三脚スタンドも利用可能です。
ミュートボタンが便利
SHURE MV5には、ミュートボタンが搭載されています。
物理ボタンを押すだけでミュートと、ミュートの解除が可能です。配信やボイスチャットなどで、外の音などが唐突に入ってきたときなどに便利。住所バレのリスクを減らしたり、ボイスチャット相手に不快な思いをさせないようにしたりできます。
背面にあるのが難点ですが、それでも便利です。
アプリで入力の微調整ができる
SHURE MV5は、アプリを使って入力の微調整ができます。
ShurePlus MOTIVというアプリを使い、各種機能の調整が可能です。そのうえ、録音機能も搭載されています。録音しながらのリアルタイムの微調整、ファイル共有なども可能です。
さらに、アプリのUIがわかりやすく、操作性が良好。パッと見ただけで理解できるほどに使いやすいです。初心者でも、直感的にさまざまな調整ができます。
そのうえ、入力の調整を細かく行えるため、自分の好みに限りなく寄せられるのもいいところです。
SHURE MV5の気になる点をレビュー
ここまで、SHURE MV5の良いところについてレビューしてきました。音質がよく、使いやすいのがいいところです。一方で、気になる点もあります。今度はそんなSHURE MV5の気になる点についてレビューしていくので、ぜひご参考ください。
卓上マイクは設置が少しだけ悩ましい
これは卓上マイク全体の宿命ですが、設置が少しだけ悩ましいのが難点です。
卓上に設置するので、アームで吊るタイプと比べるとどうしても口から離れてしまいます。単一指向性なので口から離れすぎたりすると、音を拾いにくくなるのが難しいところです。
本機はスタンドの角度調整がしやすいので比較的楽ですが、口元に近づけてマイク部分をしっかり口元に向けるように調整しなければならないことは、留意しておきましょう。
本体にレベル調整用のつまみがない
SHURE MV5の本体には、音量調整用のつまみがありません。
そのため、音量調整はPCやスマホの設定で行う必要があります。いちいちコントロールパネルから設定するのは、非常に面倒です。
SHURE MV5はプリセットで自動的にいい感じになるとはいえ、音量調整が手元でできないのは不便。
ただ、ミュートボタンは搭載されています。ミュートしたいときは手元でできるので、その点は安心です。
初心者向けとしては少し高めの価格帯
SHURE MV5は、初心者向けとしては少し高めの価格設定です。初心者でも扱いやすいのが大きな魅力ですが、価格は1万4000円程度。
初心者向けのUSBマイクは、下を見ると2000円程度からモデルがあります。7000円も出せば、それなりの音質と機能を備えるマイクが購入できるので、本機は比較的高価です。
ただ、3モードのプリセットを搭載していたり、音質が良かったりと価格に見合うだけの良さがあります。
価格が高いものの、コスパはいいです。
ポップノイズが入りやすい
SHURE MV5は、コンデンサーマイクらしく、収音性能が非常に高いです。これはメリットでもあります。マイクを離していても声をしっかりと拾えますし、声と一緒に拾いたい音がある場合にも便利です。
ただ、収音性能が高いためにマイク近くで喋ると、ポップノイズやリップノイズが入りやすくなります。ウレタンのカバーが本体についているものの、ポップノイズなどを遮断できるほどではありません。
ボイスチャットや友達との通話程度であれば気にならないものの、ポッドキャスト収録や配信などで使う場合はポップガードは必須です。
また、ポップガードを使ってもリップノイズはある程度入る可能性があります。リップノイズは体調や体質などによるところが大きく、個人差が大きいため注意しましょう。
SHURE MV5はこんな方におすすめ!
- 初めて高音質なマイクを購入したい方
- 雑談配信やゲーム配信に興味がある方
- Web会議やゲームのVCなどをより快適にしたい方
- iPhoneと高音質マイクを気軽に接続したい方
SHURE MV5がおすすめなのは、以上のような方々です。
高音質なマイクとしては比較的安価なので、高音質なマイクをはじめて購入したいという方には非常におすすめ。マイク購入自体がはじめてだけど、音質がいいものがいいという方にも最適です。
用途としては、楽器モードもあるものの、音楽用よりも雑談・ゲーム配信用のほうが向いています。人間の声をハッキリと拾いやすい音質特性があるので、声を録音するのが最も得意です。
もちろん、Web会議やゲームのVC、iPhoneなどスマホでも快適に使えます。
まとめ|音質を引き上げて通話や収録を楽しもう
本記事では、SHURE MV5の良いところと気になる点についてレビューしてきました。アナログ接続ではなくUSBなので、ノイズに強く接続も簡単。声の録音が得意で、音質も綺麗です。
卓上マイク特有の弱点もありますが、スタンドが比較的使いやすいので実際はそこまで気にならない可能性もあります。
はじめて高音質マイクを買う方には、おすすめです。
音質をスマホ音質から引き上げて、通話や収録を楽しみましょう。
コメント