EDIFIER からニアフィールド再生に最適なアクティブスピーカー「M60」が発売されました。
ニアフィールド再生とは、スピーカー近くで音楽を聴くスタイルのこと。
一般的にスピーカーは部屋を大きく使い左右に広げて配置しますが、リスニングポジションもスピーカーから離れるため音量も大きくなります。しかし狭い環境やマンションなどではスピーカーを配置するスペースを確保することが難しく、また大音量を出すことができません。
ニアフィールド再生ではPC横などにスピーカーを設置するスタイルで、リスニングポジションは60cm〜1m程度。このような環境で、さほど大きくない音量でも最適な音場を作り出し良い音質を楽しむことができます。
また本機はスマホ・PCなど複数のデバイスと接続し、ボタンやアプリで簡単に切り替えられるマルチメディアスピーカーです。
本記事ではM60を使用した感想をレビューしていきますので、PC用スピーカーを探している方はぜひ読み進めてください。
Edifier M60の特徴
まずEdifier M60のスペックや外観、付属品など、製品の特徴を詳しく見ていきましょう。基本的なスペックや、外観、付属品などについてまず確認ください
スペックと特徴
製品 | Edifier M60 |
カラー | ブラック・ホワイトの2色 |
総出力(RMS) | 高音域 15W x2、 中低音域 18W x2 |
ドライバーユニット | 3インチ ロングスロー アルミダイヤフラム 中低音ドライバー、1インチ シルクドームツイーター |
周波数応答 | 58Hz-40kHz |
信号対雑音比 | >85dB (A) |
オーディオ入力 | 1/2インチ ステレオ (3.5mm AUX)、USB-C、Bluetooth |
Bluetooth | V5.3 |
コーデック | SBC, LDAC |
寸法(幅 x 高さ x 奥行) | 100mmx168mmx147mm |
重量 | 3.07kg |
価格 | ¥23,980 |
M60はPCの横に設置してちょうど良い、幅100×高さ168mm×奥行き145のコンパクトサイズのスピーカー。
3インチ径/18Wミッドバススピーカーと1インチ径/15Wシルクドームツイーターを組み合わせた2ウェイ仕様で、コンパクトながら良質で迫力のある音質を楽しめます。
Bluetooth 5.3でSBCとLDACをサポート。AndroidなどLDAC対応のスマホと組み合わせれば、最大96kHz/24bitのハイレゾサウンドをストリーミング可能です。
スピーカーの天面には、タッチパネルを搭載。指を近づけると操作パネルが点灯し、軽く触れるだけでボリューム操作や電源オン/オフ・デバイス切り替え等がおこなえる仕様です。
外観
M60のデザインは非常にシンプル。EDIFIERのロゴも下部に小さく配置されているのみで主張も少ないため、どんな環境でも馴染むデザインです。
背面にはAUX端子、USB-C端子が配置されており、用途に合わせた接続が可能。AUXをテレビに、USBをPCに繋いでおけば、Bluetooth接続端末と合わせ3つのデバイスを簡単な操作で切り替え出来ます。
天面に配置されている操作パネル。指を近づけると表示され、離している状態ではこのパネルは表示されません。
付属するアルミスピーカースタンド。15度の角度となっておりスタンドを使用することでスピーカーユニットがリスナーの耳の高さに来るように設置できます。
同梱品
スピーカー以外に、電源ケーブル、スピーカー接続ケーブル、3.5mm-3.5mmのオーディオケーブル、3.5mm-RCAオーディオケーブル、USB-Cケーブル、アルミスタンド、クイックスタートガイド、注意事項記載のドキュメントが同梱されます。
必要なものは全て含まれており、どんな環境でも最初から使えるのが良いところです。
Edifier M60を使用した感想をレビュー
続いてEdifier M60の音質や使用感をレビューしていきます。
小さな音場だがバランスの取れた心地よい音質
ノートPCの横に配置し、スタンドを使用して耳にダイレクトに音が届くような角度でセッティングしリスニングしてみました。スピーカーまでの距離は70cm程度です。
音場は小さくコンパクトな印象ですが、そのコンパクトな音場の中で定位や奥行きを感じられ、それぞれの音が適所に配置されて聞こえてくるような印象を受けました。
音の輪郭もはっきりとしていますが、マイルドさを兼ねてますので聞き疲れはなく心地の良い自然な印象を受けます。
低音のバランスも良好。ドンシャリサウンドのような不自然に強調された低音ではなく、かつ薄くもなく程よい印象です。
コンパクトで設置場所を移動しやすい
M60は100mmx168mmx147mm(幅・高さ・奥行き)、重量約3kgのコンパクトなアクティブスピーカーです。
写真右側のスピーカーは Wharfedale diamond 12シリーズの中で一番小さな12.0になります。その上に設置しているのがUR22C、TUBE Per V2などのオーディオインターフェイス・マイクプリアンプになりますが、サイズのコンパクトさが伝わるかと思います。
こちらはMacBook Pro 14インチの横に配置した際のサイズ感。
左右2つのスピーカーで約6kg、電源やいくつかのケーブルもありますので持ち運びには不向きですが、室内やデスク上でのレイアウト替えなど移動はおこないやすいです。
慣れればシンプルで分かりやすい操作感
操作感は至ってシンプルで、スピーカー側の操作は天面の電源ボタンとボリュームボタンにておこないます。デバイス切り替えは下記の通り。
- 緑:AUX接続
- 青:Bluetooth接続
- 赤:USB接続
電源ボタンをタップすることで色が切り替わりますが、タップ時の反応はよく切り替えもスムーズで複数端末からのアクセスもストレスなく操作できます。
またタッチパネル上を指でスライドすると曲送りや曲戻しもできます。
逆に慣れるまでは「何色がなんだっけ?」などの混乱も生じるため、少なからずの操作慣れは必要です。
専用アプリEDIFIER ConneXの使い勝手が良い
M60をスマホでBluetooth接続で使用する際はEDIFIERが提供する「EDIFIER ConneX」が使用可能。このアプリからは入力ソースの切り替え、イコライザーの切り替え調整、音量の調整が可能になっています。
イコライザーは、「音楽」「モニター」「ゲーム」「映画」などのプリセットが用意されているとともに、カスタマイズで自分好みにチューニングすることもできます。
また、音量調整はBluetooth接続したアプリの入っているスマホだけでなく、AUX接続やUSB-C接続したデバイスの音量調整もおこなえるのが良いところです。
M60を使用して気になった点
ここまでM60を使用してよかった点を中心にレビューしてきました。しかし使っている中で気になる点もありますので紹介します。
アルミスタンドのカラーを本体ボディと統一して欲しかった
一つ目は好みの問題になりますが、アルミのスピーカースタンドがシルバーカラーになります。
M60はブラックとホワイトの2色が発売されていますが、本体と統一したカラーのスタンドを用意してもらえるとデザイン的な没入感も深まりより良かったのではと感じます。
操作系が天面にある為リスニングポジションによっては操作しづらい
M60本体側の操作系統はスピーカー上部の天面にありますが、スピーカーの配置位置やリスニングポジションによっては操作しづらいケースがあります。
近くに配置して、目元にM60がある時は問題ありませんが1m以上離れているとタッチパネルが見づらいので体を乗り出してパネルを確認する形になります。
スピーカーのフロント面に操作パネルがあれば、より操作し易いのではと感じました。
無段階調整のダイヤルノブと比較し音量の微調整ができない
M60の音量調整は16段階でのデジタル調整幅になり、無段階調整のダイヤルノブと比較すると音量の繊細な調整はできません。
細かな調整をしたいユーザーは無段階調整可能なダイヤルノブがついたスピーカーを選んだ方が良いです。
ただし、アクティブスピーカーでありつも各種ボタンやノブ等を取り払いパッシブスピーカーのようなシンプルなデザインを完成させたことは評価すべきポイントだと感じます。
コンパクトなスピーカーで良い音質を楽しもう
EDIFIERから発売されたM60スピーカーを紹介してきました。
M60はニアフィールド再生に適したスピーカーで、ノートパソコンの横などに置いて、リスナーが近距離で音楽を聴くのに適しています。
さいずもノートパソコンの横に置いても邪魔にならない程度のコンパクトサイズ。重さは約3kgで、部屋の中での移動も簡単にできます。
音質については、音場は小さいものの限られた音場空間の中で音の広がりや奥行きがしっかりと感じられ、低音から高音までバランスの良い音を楽しむことができます。また、長時間聴いても耳が疲れにくい特徴があります。
接続方法は、Bluetooth5.3、USB、そして通常のオーディオケーブルの3種類から選べます。スマートフォン用の専用アプリを使えば、音質の調整も簡単にできます。
スピーカーの上部には触るだけで操作できるパネルがあり、電源のオン・オフや音量調整・曲送りなどが可能。
価格は23,980円と手に取りやすく、狭い空間でより良い音質を求めたい方に検討いただきたいスピーカーです。
コメント