BUFFALO LS720D0402/Nは、どこからでもアクセスできる便利なネットワークストレージ(NAS)です。
LANケーブルで繋いで、複数のパソコンやスマホなどからのデータを共有できる外付けのHDD。2ベイ構成でなおかつ4TBの大容量を備え、便利な機能にも対応しているのがBUFFALO LS720D0402/Nの大きな魅力です。
そのうえ、初心者でも簡単にセットアップできます。
本記事では、そんなBUFFALO LS720D0402/Nについてレビューしていくので、気になっている方はぜひご参照ください。
BUFFALO LS720D0402/Nの基本的な仕様
まずは、BUFFALO LS720D0402/Nの基本的な仕様について紹介していきます。スペックやデザインについて簡単に解説するので、それらが気になる方はぜひご参照ください。
BUFFALO LS720D0402/Nのスペック
- 対応機種(PC):有線LAN端子または無線LANを搭載するWindows,Mac
- 対応機種(スマホ/タブレット):iPhone、iPad Pro、iPad、iPad Mini、iPod touch、Android
- 準拠規格:DTCP-IP、DLNA
- 有線LAN部:2.5GBASE-T/1000BASE-T/1000BASE-TX/10BASE-T(AUTO-MDIX対応)
- 対応プロトコル:TCP/IP
- ファイル共有:SMB/CIFS、FPT、HTTP/HTTPS
- LANポート数:1(AUTO-MDIX対応)
- LANコネクター形状:RJ-45型 8極
- USB部インターフェイス:USB3.2(Gen1)/3.1(Gen1)/3.0/2.0
- USB端子数:3(前面×1/背面×2)
- USB端子形状:Type-A
- USB部バスパワー:非対応
- 搭載ドライブ:2TB×2
- 対応RAIDモード:RAID 1/RAID 0/通常モード
- 電源:AC100V 50/60Hz
- 最大消費電力:36W
- 外形寸法:幅92×高さ128×奥行き207mm、約2.3kg
- 動作環境:温度5~40℃/湿度20~80%(結露なきこと)
- 保証期間:1年
以上が、BUFFALO LS720D0402/Nの簡単な仕様です。
動作環境は、一般的な環境であれば夏でも冬でも問題ありません。冬は暖房なしでは動作環境を下回る場合がありますが、夏はエアコンをつけていなくても室内なら問題ない程度です。
さらに、搭載ドライブは2TBが2基になっています。

同シリーズのなかでは本製品は、比較的初心者向けです。とはいえ、合計4TBの容量があれば一般的な用途では十分だと言えます。家族で共有して使ったとしても、すぐに埋まるようなことはありません。
安心して、長く使い続けられます。
BUFFALO LS720D0402/Nのデザイン

BUFFALO LS720D0402/Nのデザインは、非常にシンプルです。業務用PCの小型版ような見た目をしていて、どのような部屋だとしても問題なく馴染みます。

カラーもブラック一色で、インジケーターランプも目立ちにくく、かと言って視認性が低いということもなく、バランスの取れた実用的なデザインです。ルーターやモデムなどと一緒に置いても、違和感がありません。

ただ、それなりの大きさがあります。
下の写真はヘッドホンと本機のサイズ比較。

わたくしの環境ではオーディオラックにルーターと一緒に収納しています。

置き場所はしっかりと確保しておきましょう。
BUFFALO LS720D0402/Nの良いところをレビュー
ここまで、BUFFALO LS720D0402/Nの仕様について、簡単に紹介してきました。とはいえ、NASなどのストレージ関連の製品は、仕様だけでは特徴がわかりにくいです。
そこで今度は、BUFFALO LS720D0402/Nの良いところについて、より詳しくレビューしていきます。
2.5GbE搭載で大容量データを高速転送可能

BUFFALO LS720D0402/Nは、2.5GbEを搭載しています。
これは、従来の1Gbpsのイーサネットの2.5倍の速度で通信できるということです。最大2.5Gbpsで通信できる有線LANの規格を示しています。
これを搭載していることにより、毎秒2.5GBのデータ転送が行えるのが魅力的です。データ通信が高速で、データをスムーズに送れます。写真データや動画データなど、幅広いデータを扱いたい場合に便利です。
注意
動画など数GBを超えるデータの移動はそれなりの時間を要します。内蔵HDDのようにはサクサクと移動できませんので注意が必要です。参考例として8GB程度のデータ移行に4分弱の時間を要します。
USB拡張で簡単に容量アップ – 外付けHDDやSSDもそのままNASとして利用可能


BUFFALO LS720D0402/N本体には前面と背面に USB 3.2(Gen1)端子 ×2 と USB 2.0端子 ×1 を搭載。ここに外付けSSDやHDDをつなげば、すぐにNASの追加ストレージとして認識されます。

こちらにUSBメモリーや外付けタイプのHDDやSSDを取り付けることによってストレージ容量を拡張することが可能です。
BUFFALO LS720D0402/N自体は2TBx2HDDの容量ですが、USB接続した外付けディスクは、それぞれのドライブとして割り当てられます。
例えば本体が 2TB×2のHDD(RAID1運用) でも、外付けHDDやSSDを挿せば大容量の アーカイブ専用ストレージ として使い分け可能。

USB接続のドライブは個別の「ドライブ」として割り当てられるため、
- 写真・動画のバックアップ先
- 一時的なデータ受け渡し用の領域
- 作業ごとのプロジェクト用ストレージ
など、シーンに合わせた柔軟な運用が可能になります。
注意
私はデバイスの関係でSSDを挿していますが、BUFFALO LS720DにSSDを挿してもキャッシュとしては使えず、単なる外付けストレージ扱いになります。速度のボトルネックは1Gbpsのネットワーク帯域なので、HDDでもSSDでも転送速度に大差は出ません。
なお、「説明書には当社製USBドライブを本製品に増設できます。」と記載があります。

わたくしの環境では別メーカーのストレージをUSB接続していますが、問題なく稼働しています。

とは言っても、最近のNAS事情といえばSynologyが純正のHDDしかサポートしない形となりました。
お友達ブログ
純正HDDしかサポートしない?SynologyのNAS「DS225+」を買って大失敗したの巻
NAS購入の際は必ず読んでいただきたい記事です。
私の環境で増設しているのは内部に設置するHDDではなく、単なる外付けのUSBドライブなので、BUFFALOの方針が変わったとしても特段痛みはありません。
しかし取り扱い説明書に「当社製USBドライブ」と記載がある以上、別メーカーのストレージを接続することを考えている方は自己責任で接続しましょう。
ダイレクトコピーが便利

BUFFALO LS720D0402/Nは、ダイレクトコピーに対応しています。
これは、全てのファイルをワンボタンで本機に転送できる機能のことです。操作は、USBメモリや外付けHDDなどをUSBケーブルで接続して、ボタンを一つ押すだけ。
これだけで、日付名のついたフォルダが自動で作られます。そのフォルダの中に、データを自動でコピーしてくれるので便利です。
PCを使わずに、データの転送がダイレクトに行えます。
用途に合わせて3モードで使い分けられる

BUFFALO LS720D0402/Nは、用途に応じて3つのモードで使い分けられます。
2つのHDDを内蔵しており、これらを用途に合わせて3モードで使い分けられるという機能です。
まず、RAID 0モード。
これは、内蔵している2つのドライブにデータを分散して保存するモードです。3つのモードのなかで、最もデータの読み書きが速いのがメリットです。そのうえ、2つのHDDの合計容量をフルに活用できます。
デメリットは、ドライブが故障した際にデータ復旧がしにくいことです。
2つ目は、RAID 1ミラーリングモード。

出荷時には、このモードになっています。
メリットは、本機にデータを保存するごとに各ドライブにデータを自動的に保存してくれることです。万が一、ドライブのいずれかが故障した場合でも、壊れたドライブを交換用に入れ替えて再構築するだけで、簡単に故障前の状態に戻せます。

ただ、同じデータを2つのドライブに保存するため、利用できるハードディスクの容量は実質半分になってしまうのがデメリットです。
3つ目は、通常モード。
これは、内蔵している2つのドライブを別々のドライブとして扱うモードです。特別なメリットもデメリットもなく、最も汎用性が高いモードだと言えます。
WebAccessが便利
BUFFALO LS720D0402/Nは、WebAccessに対応しています。
これは、スマホやタブレット、PCからいつでもどこでも自宅のNASにアクセスして操作できるアプリのことです。大容量のハードディスクを常に持ち歩くような感覚で、自宅のNASを使えるようになります。
これがあるのとないのとでは、利便性は雲泥の差です。
端末にデータを全て保存して持ち運ぶ必要がなく、外出用のノートパソコンからでもデスクトップで保存したデータにアクセスできるため、外出時の作業が捗ります。
ほかにも、知人・友人と写真の共有がしたい場合や見せたい写真があるといった場面において、「この端末には入ってなかった」という事故を減らせるのも良いところです。
また、万が一端末を紛失したり端末が故障したりしても、NASにデータが残ります。外出による紛失・故障リスクも減らせるので、一石二鳥です。
初回セットアップが簡単
BUFFALO LS720D0402/Nは、初回セットアップが比較的簡単です。
専用アプリやWebブラウザを使って、初期設定を進めるようになっています。マニュアルとひたすらにらめっこせずとも、簡単に設定が可能です。
画面の案内に従うだけで完了するので、特別な知識も要りません。
ネットワークの知識がない初心者でも、すぐに使い始められます。
コスパが高い

BUFFALO LS720D0402/Nは、コスパが高いのも魅力的です。
2TBの2ベイで、合計4TBの大容量。そのうえアプリに対応していたりモード切り替えがあったり、DTCP-IPに対応していたりと利便性が高い規格や機能を多数搭載しています。
3万500円という価格で、これだけの容量と利便性が得られるのは非常に便利です。
DTCP-IP機能が便利
BUFFALO LS720D0402/Nは、DTCP-IPに対応しています。
DTCP-IPというのは、著作権で保護されたデジタルコンテンツを家庭内LANなどのネットワーク上で安全に伝送するための規格のことです。
著作権で保護されたデジタルコンテンツには、たとえばテレビ番組の録画データなどが含まれます。
つまり、DTCP-IPに対応していることにより、録画した番組をほかのDTCP-IP対応機器で再生したりダビングしたりできるということです。
BUFFALO LS720D0402/Nを使うことで、地上デジタル放送の録画番組をダビング・ムーブしたり他のテレビから観たりできるようになります。
部屋ごとにテレビがあるという家庭は今どき珍しくありませんが、録画はリビングのテレビで行うというケースも多いです。これを使えば、どの部屋のテレビでも録画した映像をいちいちDVDなどに焼くことなく、視聴できます。
さらに、本製品では3ストリームを同時に使えるため、レコーダーからムーブしつつリビングと寝室で再生するというような使い方が可能です。
BUFFALO LS720D0402/Nの気になる点をレビュー
BUFFALO LS720D0402/Nの良いところについて、レビューしてきました。十分な容量を備えているうえに機能性も豊かで使いやすいのが、BUFFALO LS720D0402/Nの良いところです。
ただ、一部には人によっては気になる点もあります。そこで今度は、BUFFALO LS720D0402/Nの気になる点についてレビューしていくので、良し悪しの両方を知りたい方はぜひご参照ください。
場面によってはもたつくことがある

BUFFALO LS720D0402/Nは、基本的には動作がスムーズで快適です。
ただ、大容量ファイルの転送時や複数ユーザーで同時にアクセスするような場面などでは、若干もたつくことがあります。速いとは言ってもHDDなので、どうしても限界がある点には注意が必要です。
あくまでも、一般的な外付けHDDやSSDなどと比べると速いということ。
高速性を最重要視する方は、物足りなさを感じる可能性があります。
縦置き専用

BUFFALO LS720D0402/Nは、縦置き専用の構造になっています。
本体デザインは非常にシンプルで、どのような環境にも馴染むものの、縦置きしかできないので置き場所には注意が必要です。そのうえ、それなりの高さがあります。幅や奥行きも小さいとは言えません。
ある程度の大きさと高さがあるものだという前提で、置き場所をしっかりと考えたうえで購入しましょう。
ファームウェア更新は手動で行う必要がある

BUFFALO LS720D0402/Nは、初回セットアップは非常に簡単です。画面の指示に従っているだけで終わるので、誰でも簡単にできます。マニュアルを凝視する必要もありません。
ただ、ファームウェアアップデートは手動で行う必要があるので、注意しましょう。
そのうえ、Web設定画面は一部メニューが少しわかりづらいです。詳細な設定をする際やアップデートの際などには、人によってはマニュアルとにらめっこする場面が出てきます。
BUFFALO LS720D0402/Nはこんな方におすすめ!

- NASをはじめて購入しようと考えている方
- テレビ番組の録画データも扱いたい方
- 家族で共用したい方
- 自分一人で便利に使えるNASが欲しい方
- コスパが高いNASが欲しい方
BUFFALO LS720D0402/Nは、以上のような方々におすすめです。
テレビ番組の録画の3ストリーム使用ができるなど、家族で共有するのに便利な機能が多数あります。家族や同居人などと共用で使いたい方には、もちろんおすすめです。
一方で、手軽な価格と4TBという容量を考えると、自分一人で使いたい方にもおすすめしやすい製品だと言えます。自宅でも外出先でも同じデータにアクセスしたい方や、外出先でも作業をする方には最適です。
まとめ
本記事では、BUFFALO LS720D0402/Nについてレビューしてきました。
本機は、初心者向けとして非常に優れた特徴を多数持っています。4TBという容量は持て余しにくく、かと言ってすぐには不足しない程よい容量です。そのうえ、初心者でも簡単にセットアップができたり便利な規格や機能に多数対応していたり、非常に便利。
ネットワークストレージをはじめて購入したい方や、コスパの高いネットワークストレージを購入したい方には、特におすすめですよ。