EDIFIER Comfo Qは、近年さまざまなメーカーが販売しているイヤーカフ型イヤホンです。耳を完全には塞がずに着けられるため、ながら聴きには最適な形式だと言えます。
ほかのイヤーカフ型と比べてつけ心地にこだわっているのが特徴です。装着感が良好なイヤーカフ型イヤホンを探している方には、向いている商品だと言えます。
本記事では、そんなEDIFIER Comfo Qについてレビューしていくので、ぜひご参考ください。
EDIFIER Comfo Qの基本的な仕様

まずは、EDIFIER Comfo Qの基本的な仕様について紹介していきます。スペックやデザイン、付属品について簡単に解説していくので、気になる方はぜひご参考ください。
スペック
- Bluetoothバージョン:5.4
- 対応プロファイル:A2DP、AVRCP、HFP
- 最大通信距離:約10m
- 対応コーデック:AAC/SBC
- 再生周波数帯域:20Hz〜20kHz
- ドライバー:12mmダイナミックドライバー
- 再生時間:本体8時間/ケース24時間
- 充電時間(本体):約1時間
- 急速充電(本体):15分で約2時間再生
- 充電時間(ケース):約1.5時間
- 充電端子:USB-C
- 音圧感度:85dB±3dB(A)
- 防塵防水規格:IP56
- 質量(片方):約5.4g
- 質量(ケース+本体):約48.4g
- 外形寸法(本体):28.1×20×25.5mm
- 外形寸法(ケース):64.05×48.56×26.7mm
以上が、EDIFIER Comfo Qの簡単なスペックです。
ドライバーは、12mmのダイナミックドライバー。チタンコーティング複合振動板を採用しているのが、大きな特徴です。
チタンコーティング複合振動板のメリットは、高音域の伸びと解像度の向上効果が期待できること。振動板の剛性が高くなり、これらの効果が得られるようになります。
繊細な音になりそうですが、ダイナミックドライバーの力強さも得られるため、バランスが良くなる構成だと言えます。
デザイン

EDIFIER Comfo Qのケースのデザインは、非常にシンプルです。変わったところは特になく、よくあるカナル型の楕円形イヤホンケースと同じ形状・デザインだと言えます。
色の印象は、マット。テカテカと光らないため、指紋も目立ちません。

背面には、EDIFIERのメーカーロゴが刻印されたメタルプレートを搭載。よくあるデザインのケースですが、このロゴ有りメタルプレートがあると、EDIFIERのイヤホンだという実感が湧いてきます。
さらに、イヤホン本体のデザインも非常にシンプルです。

派手なところは一切なく、イヤーカフ部分にEDIFIERの印字があるものの、印字がされている部分は装着すれば内側にくるため、目立たないように工夫されています。

そして、イヤホン自体に左右の別がないのが特徴。どちらの耳に装着したのかを自動で認識し、音を左右に正しく割り当てる機能が搭載されています。
着けるときもケースに入れるときも、左右の確認をしなくてもよいので楽です。
全体的に、実用性が高く質実剛健なデザインだと言えます。
付属品

- イヤホン本体
- イヤホンケース
- USB-C充電ケーブル
- 取扱説明書
- 安全のための注意書き
以上が、EDIFIER Comfo Qの付属品です。
価格が6980円と低いこともあって、必要最低限に抑えられています。ケースを入れるためのポーチなどはないので、100均などで自分で用意するのがおすすめです。
とはいえ、この価格帯であれば納得感がある同梱物のラインナップだと言えます。
必要なものは揃っているので、購入してすぐに使い始められますよ。
EDIFIER Comfo Qの音質と用途

EDIFIER Comfo Qは、バランス型の音質です。
ダイナミックドライバーを搭載していることもあって低音が少し強調されているものの、全体的な傾向としてはフラットだと感じました。
ネガティブポイントとして音に乾いた印象があり、この音質はエイジングで変わるものかと思い数十時間鳴らし続けましたが、あまり変わりませんでした。
本気で音楽鑑賞を行いたいケースには向きませんが、音量をしっかり出せることもありスポーツシーンでのながら聞きに使いやすいです。
さらに、人の声が聞き取りやすい音でもあるため、通話や動画再生・配信視聴など人の声を重点的に拾いたい場面でも、使いやすいと感じられます。
私が利用するシーンは、ランニング時の音楽鑑賞と、Xでのスペース通話、そしてWeb会議でも重宝しています。
音質については少し辛口のコメントをしましたが、6,980円という価格を考えると十分に妥協できる範囲です。
複数のイヤーカフ型イヤホンを保有していますが、機能面や装着感からEDIFIER Comfo Qをつける頻度が高くなっています。
EDIFIER Comfo Qの良いところをレビュー
EDIFIER Comfo Qのスペックや外観などについて、紹介してきました。今度は、EDIFIER Comfo Qの良いところについて、レビューしていきます。音質や操作性などについて気になる方は、ぜひご参考ください。
動き回ってもズレにくい装着感と汗・雨をカバーするIP56

EDIFIER Comfo Qは、フィット感が非常に高いです。
外出時に動き回っても、小走りをしたとしても、全力で走っても、さらには雨の中で走っていてもズレにくくなっています。
とはいえ、耳が痛くなるほどの締め付けはありません。耳当たりが優しく、軽いので着けているということを忘れるほどの快適な装着感です。
これだけの軽く柔らかな装着感と、ズレにくさを両立しているのがEDIFIER Comfo Qの非常に魅力的なポイントだと言えます。
あわせて防塵防水規格はIP56。
IP56は防塵・防水性能を示す規格で、粉塵が内部に侵入しにくく、あらゆる方向からの強い水流にも耐えられます。具体的には、勢いのあるノズル噴流水(約100リットル/分)を3分以上浴びても機器が正常に動作するレベル。
ランニング中の汗や急な豪雨でもしっかり保護されるので、天候を問わず安心して使えるのが大きな魅力です。
メガネやサングラスをかけていても干渉しにくい

EDIFIER Comfo Qというよりもイヤーカフ型全体のメリットですが、本機はメガネやサングラスをかけていても干渉しにくいです。
ながら聴きイヤホンとして販売されているものの多くは、耳に引っ掛ける形式を採用しています。このタイプだと、メガネと干渉してしまい、両方着けていると耳が痛くなることが少なくありません。
イヤーカフ型でも、大きいものだと干渉することがあります。
一方本機は、メガネとの干渉が最小限に抑えられているのが良いところです。人によっては、全く干渉せずに使えるほど。
メガネユーザーでも、安心して使えます。
タッチセンサーの反応が良い

EDIFIER Comfo Qはタッチコントロールを採用しており、センサー部分をタッチすることで各種操作ができるようになっています。
EDIFIER Comfo Qは、このタッチセンサーの反応が良好です。押す場所が多少悪くとも、しっかりと反応してくれるので、押し損じが発生しにくくなっています。
装着すると目で見えない場所に来るイヤホンですが、全く問題ない快適な操作感です。
さらに、2回押し以上が必要になるため、センサーの反応が鋭いからと言って誤作動する心配もあまり要りません。
少なくとも、脱着時に誤作動するようなことはないので、安心して触れます。
32時間とバッテリー持ちが良い
EDIFIER Comfo Qの連続再生時間は、イヤホン単体で約8時間です。一般的な用途であれば、丸1日使っても余裕があります。
通勤通学で使う程度であれば、数日間使える程度です。
そのうえ、ケースだけで24時間、合計最大32時間の連続再生時間があります。人によって消耗の激しさは異なるものの、外出用に使う場合は1週間は充電せずに使える程度のバッテリー持ちがあり、使いやすいです。
もちろん、普段から長時間使う場合でも、バッテリー持続時間が長いため充電回数を減らせます。
EDIFIER Comfo Qの気になる点をレビュー
ここまで、EDIFIER Comfo Qの良いところについて、レビューしてきました。マイク音質もスピーカー音質も良好で、装着感が非常に良好。操作性も良いということでした。
ただ、一部には人によっては気になる可能性がある点があります。そこで今度は、EDIFIER Comfo Qの気になる点についてレビューしていくので、ぜひご参考ください。
単押しの設定ができない

EDIFIER Comfo Qのタッチコントロールは、アプリから設定可能です。
一時停止と再生、前の曲/次の曲、音量のアップダウンといった基本的な操作を割り当てられます。
左右で別々の機能が割り当てられるうえに、2回押しと3回押しで割り当てられるため、欲しい機能をしっかりと設定できるのが良いところです。
ただ、単押しの設定はできません。
最低でも2回タップする必要があるので、注意しましょう。
とはいえ、この点は先述のように誤作動しにくいという利点でもあります。誤作動のしにくさか、操作の気軽さか、どちらを重視するかで評価が割れる点です。
アプリの機能が最小限

EDIFIER Comfo Qには専用アプリがありますが、機能は最小限に抑えられています。
あれもこれもカスタマイズしたいという場合には、注意が必要です。
とはいえ、タッチコントロールの設定と、イコライザーの設定ができるので一般的には十分な機能を持っていると言えます。イコライザーは標準、低音ブースト、ボーカル、高域ブーストのプリセットから選択可能です。

初期は、低音ブーストになっています。
カスタムイコライザーもあるので、自分で音質傾向の調整も可能です。

ただ、記憶できるカスタムイコライザーの数は1つなので、自分でさまざまなモードを作って楽しみたいという方は注意しましょう。
内蔵マイクはAIによるノイズリダクションは優秀だが音質はイマイチ
EDIFIER Comfo Qにはマイクがついており、電話やリモート会議などでも重宝します。
本機に搭載されている内蔵マイクは、AIノイズリダクション技術により、クリアなハンズフリー通話が可能とのことで、実際外部の音を遮断して自分の声だけを拾ってくれます。
しかし、AIによる編集のせいか音質は悪くぎこちなさや途中の途切れなどを感じました。
以下の音声データはiPhone内蔵のマイク音声。
比較すると、iPhone内蔵マイクは音は自然だが、外部の環境音も入ってしまう。EDIFIER Comfo Q内蔵マイクは外部の環境音はいっさい入っておらず、私の声だけが収録されているが、音質は落ちていることが伝わるかと思います。
とはいえ、ワイヤレスイヤホンに内蔵されているマイクで音声品質の高いものはありませんし、周囲のうるさい環境でも使えるのはありがたいです。
EDIFIER Comfo Qはこんな方におすすめ!

- 装着感が快適なイヤホンが欲しい方
- 外出時に使うイヤホンが欲しい方
- 長時間使っても疲れないイヤホンが欲しい方
- はじめてイヤーカフ型イヤホンを購入する方
EDIFIER Comfo Qは、異常のような方々におすすめのイヤホンです。
本機の最大の魅力は、装着感の快適性とマイク性能の高さだと言えます。メーカーがつけ心地にこだわったと公表している通り、軽く柔らかく快適な装着感です。
メガネと干渉することなく、ずれることもなく、かと言って締め付けられる感覚もありません。長時間耳につけていても、快適です。
そのうえ、カナル型と違い耳の穴に入れないので、蒸れる心配もありません。
作業用BGMなどで、長時間利用する方には最適なイヤホンだと言えます。
まとめ

本記事では、EDIFIER Comfo Qについてレビューしてきました。
本機は、弱点という弱点があまりないイヤホンです。気になる点として挙げた3点は、メリットでもありデメリットでもある点と、一般的には十分な機能を持っている点。価格を考えれば、デメリットと言うには酷だと言えます。
さらに、良いところのほうが大きいです。
快適な装着感と、幅広いジャンルで使いやすいスピーカー音質、防水性能など、使いやすさは同価格帯のイヤホンのなかでも随一だと言えます。
これだけの魅力を備えていて定価は6,980円というのは、コスパが非常に高いです。
イヤーカフ型が気になっていて、本機に魅力を感じる方には無条件におすすめできるイヤホンだと言えます。