VRゴーグル専用の度付きレンズを開発・発売されているROOXよりQuest3専用の度付きレンズが登場しました。
このレンズは単に度付きレンズなだけでなく、近視や乱視にも対応し範囲も広いため様々な方面の目の悪い方でも合わせられるチャンスのあるレンズです。
この記事ではROOX社のQuest3度付きレンズをレビューしていきますので、VRをもっと快適に楽しみたいと考えているメガネユーザー、コンタクトレンズユーザーの方、ぜひ読み進めてください。
Quest3に度付きレンズが必要な理由
視力の弱い方がMeta Quest 3をメガネなしで使用すると、私生活と同じで映像がぼやけたり、ピントが合わなかったりします。もちろん細かな文字も読めず、私生活で苦労するのと同じ状態になります。
当然、没入感が低下し満足するVR体験はできなくなるため、視力に問題のあるユーザーはメガネの上からVRゴーグルをセットしたり、コンタクトレンズを使用する必要が生じます。
メガネやコンタクトレンズを使用することで見やすさは改善されますが、別の問題が生じてしまいます。
メガネの上からQuest3を使用する際の問題
Meta Quest 3はメガネをかけたままでも遊べます。合わせてQuest2の時と比較するとメガネをかけた状態でも見やすくなった印象はあります。
しかしメガネでQuest3をプレイする際、下記のような問題が生じます。
- ゴーグルをかけている時のズレの問題
- 干渉による傷がつく問題
- 圧迫されて顔が痛くなる問題
- メガネのサイズによってはそもそも使えない問題
まずヘッドセット内で「ずれ」が生じ不快感を引き起こします。Quest3との干渉によるズレはもちろん、良い状態にセットできたとしてもVRで遊んでいる最中にもズレが生じるケースがあります。
続いてメガネがQuest3の内部でQuest3とメガネが干渉しあうことでキズがつく問題が生じます。
サイズの大きめなメガネの場合は常にどこかにあたっている状態になりますので、傷がつきやすくなることはもちろんですが、圧が顔にかかることで顔が痛くなる問題も招じます。
そもそもですがメガネのサイズが大きすぎてうまく使えないといったケースもあります。
上記のように様々な問題があり、メガネでも遊べるけどストレスを抱えながら遊ばざるえません。
コンタクトレンズの上からQuest3を使用する際の問題
コンタクトレンズを使用してMeta Quest 3を遊ぶと、見える世界はとてもクリアです。
しかしVRヘッドセットは密閉された空間を作るため、目が乾燥しやすくなり長時間プレイ時にはより目が疲れやすくなります。
また、寝る前に遊ぶユーザーも多いですが、VRで遊んだ後、寝る前に改めて洗面所に行ってコンタクトレンズを取り外すという面倒な問題も生じます。
度付きレンズならすべての問題を解消できる
メガネやコンタクトレンズで生じる問題を全てクリアにできるのが、別売りの度付きレンズをQuest3に装着する方法です。
度付きレンズはユーザーの視力に応じたレンズをオーダーメイドで作り、Quest3本体に装着して使用するというもの。
ユーザー側はメガネやコンタクトなどを使わなくともQuest3を装着すればいつでもクリアな視界を得られ、ズレる心配もありませんので、快適にVRを楽しめます。
度付きレンズは複数ブランド発売されている
度付きレンズの購入方法はいくつかあります。
一番安価に購入できるのはAmazonで購入する方法です。
Amazonで「Quest3 度付きレンズ」と検索すると多くのQuest3用レンズが検索結果に表示され、中には安価な度付きレンズも存在します。
しかし海外製であまり聞かないブランドも多く、目の健康にもつながるので心配です。
続いてはMeta社が公式に紹介している度付きレンズメーカー。
Meta社の公式サイトにて紹介されている Zenni の VR度付きレンズは、7,499円で傷防止、反射防止、耐水性コーティングが含まれています。
ただZenniは海外メーカーになるため、やりとりや決済が海外とのやり取りになります。トラブルが生じた際は少し面倒です。到着にかかる日数も長く2〜3週間程度。合わせて送料が別途20ドルかかるため合計すると一万円を超えてしまいます。
また、製品としては一体型の度付きレンズ(アタッチメントとレンズが一つになっている)のため、一度取り付けてしまうと取り外しが面倒というデメリットもあります。
今回紹介するROOX社のQuest3用度付きレンズは近視/乱視に対応し、幅広い視力に対応した国内生産のオーダーメードレンズ。
ROOX社はQuest3以外にもVRゴーグル用度付きレンズの実績も豊富で、これまでにQuest2、Quest Pro、PSVR2、PICOシリーズ用の度付きレンズも開発販売されています。
VRゴーグル用度付きレンズメーカーとしてとても安心感の高い会社です。
ROOX社の度付きレンズはアタッチメントとレンズがマグネットで取り外しできるため、簡単にレンズを取り外しすることも可能です。
ROOXのQuest3用度付きレンズをレビュー
Quest3に度付きレンズが必要な理由について解説しましたが、実際にどのように注文するのか、どのように使うのか、また使い勝手はどうなのかを知らないと購入に踏み切れない方も多いでしょう。続いてROOXのオーダーメイド式Quest3用度付きレンズについてレビューしていきます。
私生活よりもVRにいるときが一番視界がクリアなレベルで見やすい
度付きレンズ付けた際の映像の見やすさは、突然視力を取り戻したかのようなクリアな映像を見ることが出来、驚かされます。
日常生活でコンタクトレンズを付けているときの見やすさと変わらないレベルで、間違いなくメガネで生活をしているときよりもクリアな視界が広がります。
私自身、視力は0.1もなく普段はメガネやコンタクトレンズを使用していますが、過去の視力が1.5あった頃に戻ったかのような感動でした。
一度体験してしまうと、二度とメガネでVRをやりたいとは思えなくなるレベルですし、私生活よりもVRにいる方が視界がクリアで見やすいと感じてしまうほどです。
レンズだけ取り外せるため家族で使いまわしが可能
ROOXのQuest3用度付きレンズはマグネットで土台部分のアタッチメントに固定する仕組みです。
マグネットも強く、しっかりくっ付いてくれるので激しい動きがあっても外れることはありません。
合わせてレンズを取り外したいときは、レンズ部分だけを取り外せるので手間がかかりません。
レンズ部分だけを取り外せるというのが、Quest3を家族で共有して使用したいケースで便利です。
家族で使用する際、メガネユーザーが複数いるケースであっても、その方の視力に応じてにROOXの度付きレンズを購入しておけば、レンズ部分だけ交換して使い回しすることも可能です。
注文方法が簡単で分かりやすい
ROOXのQuest3用度付きレンズの注文から商品が届くまでの流れは、以下の通りです。
- メガネ処方箋などをもとにROOXショップサイトから注文を入れる
- 製作情報確定メールが届く
- レンズ製作が行われる
- 商品の発送メールが届く
- 商品が届く
Quest3用度付きレンズを購入するのは一般的なメガネを購入するのと変わりありませんので、まず、眼科で貰えるメガネ処方箋やメガネ店で貰えるメガネの度数情報が必要になります。
度数情報などが手元にない場合は、眼科などで貰ってきましょう。ネットでレンズを買うので、「度数を教えてください」と聞けば教えてもらえます。
また、度数データの入力が分かりづらいと感じた場合、ROOXの場合メガネ処方箋や度数情報の写メを撮って送ることでも対応してもらえるのでありがたいです。
選択式で簡単に入力して注文できるので簡単にオーダーできますよ。
レンズの種類が豊富
ROOXのQuest3用度付きレンズは、購入時にレンズの種類を選べます。
- UVカットレンズ(6,930円)
- 傷防止レンズ(8,580円)
- ブルーライトカットレンズ(8,250円)
- ブルーライトカット傷防止レンズ(11,000円)
- ルティーナ(15,400)
- ルティーナ超低反射(19,800円)
UVカットレンズが基本レンズになります。これはUVカットと汚れ防止コーティングがされている、シンプルなレンズです。
傷防止レンズは、布で拭き取る際に傷がつきにくいようにコーティングが施されています。VR用レンズは少し傷がつきやすいので、傷が気になる方におすすめです。
ブルーライトカット傷防止レンズは、ブルーライトをカットする機能に傷防止機能を付けたもの。
傷防止レンズよりもさらに傷に強くなるようにコーティングされていますので、ブルーライトが気になる方だけでなく、傷からしっかりとレンズを守りたい方にもおすすめのレンズです。
網膜への負担を軽減する高級レンズタイプ「ルティーナ」もラインナップされています。ルティーナは東海光学が開発・販売するメガネレンズのブランドです。
健康を損なう眼疾患のうち「加齢黄斑変性」に着目して開発され、年を重ねても良好な視界を得るために予防効果があるとして注目されています。
高級レンズタイプのルティーナに、グレアの発生を抑える「ノンリフレクションコート」を施した、VRのための最上級レンズも登場しました。
予算をかけずに最低限のレンズを選ぶ、機能性にもこだわるなどしっかり選べるのが、いいところですね。
近視・乱視にも対応している
ROOXのQuest3用度付きレンズは、近視・乱視にも対応しています。近視と乱視に対応しているVR機器用のレンズは、あまり多くありません。
VR機器は目の近くに液晶があるものの、ピントを合わせるには「遠くを見るためのレンズ度数」が必要になるのがポイントです。近視の方の場合、近視用のレンズでなければピントが合いにくくなります。
乱視も同様に、ピントが合いにくいです。
ROOXのQuest3用度付きレンズは近視は0.00〜-13.00、乱視は0.00〜-4.00までと幅広く対応。この幅広さもROOXの度付きレンズの特徴です。
注意点としては、近視度数が-8.00よりも強くなると、片眼で1,100円加算されます。乱視が-2.00より強くなった場合も、片眼1,100円加算されます。
しかし両目で2,200円程度で強い近視・乱視にも対応できると考えると、高くはありません。
なお、近視度数が-10.00より強くなる場合は、加算額は2,750円です。
ROOXのQuest3用度付きレンズの注意点
ここまで、ROOXのQuest3用度付きについてレビューしてきました。主に良いところを紹介しましたが、注文時や取扱時に注意すべきことも本製品にはあります。そこで今度は、ROOXのQuest3用度付きレンズの注意点について紹介していくので、ぜひご参考ください。
取付方法はコツが必要なので専用動画をチェックする
ROOXのQuest3用度付きレンズの取り付け方は以下の流れで行います。
- Quest3に度付きレンズ用アタッチメントを取り付ける
- アタッチメントとレンズをマグネットで取り付ける
この際、Quest3のレンズ周りはカバーに覆われているため、ぱっと見で本当にアタッチメントを取り付けられるのかどうかわかり辛いです。
実際にはカバーの上からアタッチメントを取り付けられますので、ROOXの公式動画を見ながら取り付けを行うことをおすすめします。
一度コツを掴めばすんなり取り付けられます。
故障の原因になりますので、間違ってもカバーを取り外すなどの行為を行わないようにしてくださいね。
(私はカバーを強引に取り外そうとして破りました^^;)
ヘッドセットの固定位置によってはピントが合いづらい
Quest3度付きレンズを快適に使う上で大切なポイントは、レンズと目までの距離が一定になることです。離れすぎたり近づきすぎたりるとピントが合いにくいケースもあります。
一般的なユーザーがQuest3を一般的な締め付け具合の時にちょうどピントが合うように設計されていますので、緩めすぎたりキツく締めすぎたりした際はピントが合わなくなるケースもあります。
これはどの外付け度付きレンズを使ってもメガネなどでも同じです。
度数情報の入力で迷ったらデータ入手してを送る
注文時に度数を入力する必要がありますが、参照する度数の値に注意してください。
度数情報のシートには、さまざまな度数が記載されています。
もし何を入力したらよいか迷ったら、度数データをそのまま送った方が安心して購入できます。
データがない場合は、最近メガネを作ったお店で情報を入手してください。
データだけ欲しいと伝えるとお店から怪しげに見られてしまう気もしますが、「VRゴーグル用のレンズを製作するのに度数情報が必要なので」といえば角は立たないはずです。
遠近両用レンズ等を作っている際は、「遠用(For Distance)」の情報だけが必要です。
乱視がある場合は「乱視軸」を確認する
乱視がある場合は、度数情報のシートに「乱視軸」が記載されます。記載がない場合は、乱視がないということです。
乱視軸も度数と同じで、左目と右目が別々に書かれているのでそれぞれチェックしましょう。
これまで乱視があると診断されてこなかった場合や自覚していない場合でも、乱視が入っている可能性があります。ないだろうと確認せずに判断することなく、しっかりと確認しておくのがおすすめです。
メガネユーザーには必須の最強アイテム
ROOXのQuest3用度付きレンズについてレビューしてきました。
Quest3で遊ぶ際、メガネやコンタクトレンズで不快感を覚えたことのあるユーザーには必須クラスのアイテム。度付きレンズを購入することで、眼鏡をかけずともくっきりとしたVR世界が広がり快適に楽しむことができるようになります。
逆に度付きレンズを使用しないでQuest3を遊ぶ時間はもったいないレベルです。
それなりの出費はありますが、Quest3を今後楽しむ時間を考えたら決して高い買い物ではありません。
1日でも早くゲットして、Quest3を快適に楽しむことおすすめします。
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