JAPANNEXTが販売する、34インチ湾曲ウルトラワイドモニター「JN-IPS34Q-HC6-W」。
21:9のアスペクト比をもつUWQHD解像度のモニターで、美しいホワイトカラーで統一されたデザインが印象的。
動画編集はもちろん音楽制作・生成AI、デザイン作業などの横長作業領域を必要とする用途に適した製品です。
従来の16:9モニターでは、動画編集時にタイムラインとプレビュー画面を同時に快適表示することは困難でした。DAWでの音楽制作でも、複数トラックとエフェクト画面を横並びで確認するには画面が狭すぎるのが現実。
しかし、3440×1440のUWQHD解像度なら、横に広がる作業領域で大幅な効率向上が期待できます。
本記事では、そんなJN-IPS34Q-HC6-Wについて詳しくレビューしていきます。
JN-IPS34Q-HC6-Wの基本仕様
まずは、JN-IPS34Q-HC6-Wの基本的な仕様について、簡単に解説していきます。スペック、デザイン、付属品について紹介するので、気になる方はぜひご参考ください。
JN-IPS34Q-HC6-Wのスペック
- 解像度: UWQHD(3440×1440)
- パネルサイズ: 34インチ
- パネル種類: IPSパネル
- アスペクト比: 21:9
- 湾曲率: R3800(緩やかな曲面)
- 輝度: 300cd/m²
- コントラスト比: 1000:1
- 色域: sRGB 99%
- リフレッシュレート: 60Hz
- 応答速度: OD:5ms(GtoG)
- 視野角: H:178°/V:178°
- フリッカーフリー: 対応
- ブルーライト軽減モード: 対応
- HDR: 対応(詳細仕様要確認)
- PIP/PBP機能: 対応
- KVM機能: 対応
- HDMI: 2.0 × 1(3440×1440@60Hz)
- DisplayPort: 1.2 × 1(3440×1440@60Hz)
- USB-C: × 1(3440×1440@60Hz 最大65W給電)
- USB-A: × 2(KVM用)
- スピーカー: 3W×2
- 消費電力: 最大45W/通常28W/省エネ20W/スタンバイ0.5W/USB-C給電使用時最大120W
- 製品重量: 約6.9kg
- VESA: 100×100mm(M4×8mm)
- 価格: 58,980円
以上が、JN-IPS34Q-HC6-Wのスペックです。
特徴的なのは、やはり21:9のアスペクト比とUWQHD解像度。一般的なWQHDモニターの横幅2560pxに対して、3440pxという横方向表示領域を持っています。
また、USB-C 65W給電対応やKVM機能も搭載しており、複数PC環境での作業も効率的にサポートしています。
JN-IPS34Q-HC6-Wのデザイン

JN-IPS34Q-HC6-Wのデザインにおいての大きな特徴は、美しいホワイトカラーであることです。
モニター本体、スタンド、さらには付属ケーブルまで、すべてホワイトで統一されています。一般的なブラックのモニターとは異なり、明るく清潔感のある印象です。
またフレームレスデザインを採用しており、上部および左右ベゼルが狭いです。

34インチという大画面の映像迫力をより高めるとともに、余計なものが目に映りにくいため作業にも集中しやすくなっています。
R3800という湾曲率も絶妙。

極端すぎず自然な没入感を提供。34インチの大画面でも画面端の歪みを感じることなく、快適に作業できる設計です。
背面にはLEDライトが搭載されており、カラーグラデーションで点灯します。
暗い部屋では壁に反射して幻想的な雰囲気を演出。オンオフの切り替えも可能なので、不要な場合は消灯して集中して作業することもできます。
JN-IPS34Q-HC6-Wの付属品

- 本体
- スタンド
- HDMIケーブル
- USB-Cケーブル
- USB A-Bケーブル
- 電源ケーブル
- 電源アダプター
- VESAマウント延長スペーサー
- マニュアル
- 保証書
以上が、JN-IPS34Q-HC6-Wの付属品です。
ケーブル類は、DisplayPortケーブル以外は全て付属しています。HDMI接続および、ノートパソコンなどとのUSB-C接続やKVM用途では問題がありません。
また、スタンドの機能については以下の通りです。
- 昇降: 130mmの範囲で高さ調整可能
- チルト: -5°〜+15°
- スイーベル: 左右各30°
- ピボット: 非対応(湾曲モニターのため)



モニタースタンドに欲しい機能は十分備わっています。調整できる角度や高さの幅も、付属スタンドとしては広い部類です。
JN-IPS34Q-HC6-Wの良いところをレビュー
JN-IPS34Q-HC6-Wのスペックと外観について、それぞれ簡単に解説してきました。今度は、JN-IPS34Q-HC6-Wの良いところについて、レビューしていきます。
UWQHD(3440×1440)解像度で作業領域が大幅に広い

JN-IPS34Q-HC6-Wは、UWQHD解像度を採用しています。
解像度は、画面に表示されるドットの数のこと。ドットが増えることで表示領域が広がったり、映像をより細かく表示できたりします。
UWQHDは、横幅3440px × 縦幅1440pxという解像度。一般的なWQHD(2560×1440)と比較すると、縦幅は同じですが横幅が880px広くなっています。
この横方向の広さによって、様々な作業で大きな恩恵が得られます。
動画編集

Premiere ProやDaVinci Resolve、CapCutなどの動画編集ソフトでは、プレビュー画面・タイムライン・各種ツールパネルを同時に表示させることが重要です。
従来の16:9モニターでは、これらすべてを快適に表示させることは困難でした。しかし、3440pxの横幅があれば、プレビューをしっかりと確保しつつ、タイムラインも十分な幅で表示可能。
エフェクトパネルやメディアブラウザも同時に開いておけるため、作業効率が大幅に向上します。
音楽制作・DAW

Studio One、Cubase、Logic Pro、Pro ToolsなどのDAWソフトでも、横長の作業領域は非常に有効です。
多数のトラックを扱う楽曲制作では、ミキサー画面・トラック画面・エフェクト画面を同時に表示できることが理想的。21:9のウルトラワイドなら、これらすべてを横並びで快適に配置できます。
生成AI・デザイン・イラスト制作

PhotoshopやIllustrator、AIによる画像生成などのデザイン作業でも、横長画面の恩恵は大きいです。
作業画面を中央に配置し、左右にツールパネル・レイヤーパネル・ヒストリーパネルなどを配置することで、効率的な作業環境を構築できます。
私自身、ComfyUIでの動画生成にて本モニターを活用しておりますが、そのレポートをnoteにも上げてますので、あわせて確認ください。
https://note.com/kapizoonote/n/n1c2c2c8a6109
その他の作業

- プログラミング: エディタ・プレビュー・ドキュメントを同時に表示し、複数ファイルの比較も快適
- 表計算・データ分析: Excelでより多くの列を一度に表示し、データ全体を把握しながら作業
- ブラウジング・調査: 複数のブラウザタブやウィンドウを横並びで効率的な情報収集
湾曲ディスプレイによる自然な視野角と没入感

JN-IPS34Q-HC6-Wは、R3800の湾曲ディスプレイを採用しています。
湾曲率R3800は、半径3800mmの円弧を描く緩やかな曲面。極端すぎず、自然な没入感を提供する絶妙なバランスです。
34インチという大画面では、平面ディスプレイの場合、画面端を見る際に首を動かしたり、視線を大きく移動させる必要があります。しかし、適度な湾曲があることで、画面全体を自然な視野角で捉えることができます。
これは長時間作業にて、目や首への負担軽減につながります。特に横に広いウルトラワイドモニターでは、湾曲の効果をより実感できます。
ホワイトカラーで作業環境を美しく演出

JN-IPS34Q-HC6-Wの大きな魅力の一つが、統一されたホワイトカラーデザインです。
モニター本体、スタンド、さらには付属ケーブルまで、すべてホワイトで統一されています。一般的なブラックのモニターとは異なり、明るく清潔感のある印象があります。

白基調のデスク環境との相性は抜群。白いキーボードやマウスと組み合わせることで、統一感のある美しいワークスペースを構築できます。
他にも、医療機関や研究施設、デザイン事務所など、清潔感や美観を重視する環境にも合いそうですね。
IPSパネルとsRGB 99%で色再現性が良好

JN-IPS34Q-HC6-Wは、IPSパネルを採用し、sRGB 99%の色域をカバーしています。
IPSパネルは、上下左右178°の広い視野角を持ち、斜めから見ても色やコントラストの変化が少ないのが特徴。TNパネルと比較して、より自然で安定した色再現が可能です。
sRGB 99%というカバー率は、100%ではありませんが、Web用途やオフィス作業、一般的な動画・画像編集において十分すぎる性能。
1%の誤差は実用上ほとんど影響せず、むしろこの性能と価格帯でsRGB 99%を実現している点が評価できます。
Type-C 65W給電とKVM機能

JN-IPS34Q-HC6-Wは、USB-C接続による65W給電に対応しており、USB-Cケーブル1本で映像出力と電源供給を同時に行えます。65Wという出力は、多くのノートPCにとって十分な電力です。

あわせてKVM機能により、モニターに接続したキーボードとマウスを、複数のPCで共有できます。映像出力を切り替えるだけで、同じ入力デバイスで異なるPCを操作可能になるため、複数PC環境での作業効率が大幅に向上します。
JN-IPS34Q-HC6-Wの気になる点をレビュー
JN-IPS34Q-HC6-Wの良いところについて、レビューしてきました。21:9アスペクト比の湾曲モニターとして使いやすく、便利なモニターです。ただ、人によっては気になる部分もあります。そこで今度は、JN-IPS34Q-HC6-Wの気になる点についてレビューしていくので、良し悪しの両方を知りたい方はぜひご参照ください。
設置スペースの確保が必要

34インチウルトラワイドは、横幅約82cmの設置面積が必要です。一般的な27インチモニター(約62cm)と比較して、20cm程度多くのスペースを要求します。
購入前に、デスクサイズと設置環境を十分に確認しておくことをおすすめします。
OSD(操作ボタン)が使いづらい

JN-IPS34Q-HC6-Wの操作性で気になった点として、OSDボタンの使い勝手があります。
モニターの右下に設置されているOSDボタンですが、この押し心地があまり良くありません。
片手でボタンを押す際、ボタンが重く、モニターが少し傾くほどの力を加えないと反応しないことがあります。設定メニューを開いたり、入力切替を行う際に、この操作性の悪さを感じます。
ただし、一度初期設定を完了してしまえば、日常的にOSDボタンを使う機会は少ないため、多くの方にとっては大きな問題にはならないでしょう。
頻繁に接続PCを切り替えたり、モニターの電源をオン・オフする使い方をする方には、やや煩わしさを感じる可能性があります。
リフレッシュレート60Hzでゲーミング用途は限定的
JN-IPS34Q-HC6-Wは、リフレッシュレート60Hzです。
これは一般的な作業用モニターとしては標準的な性能ですが、FPSやレーシングゲームなど、高フレームレートを重視するゲーミング用途には不向きです。
ただし、RPGやアドベンチャーゲームなど、グラフィックの美しさを重視するタイトルであれば、21:9のウルトラワイド表示で没入感の高いゲーム体験を楽しめます。
モンスターハンターワイルズやFF14などは21:9のウルトラワイド表示に対応していますよ!
16:9アスペクト比
本機21:9のアスペクト比
JN-IPS34Q-HC6-Wはこんな方におすすめ

- 動画編集を日常的に行う方
- 音楽制作・DAW作業が多い方
- ComfyUIで画像生成や動画生成を行う機会が多い方
- デザイン・イラスト制作をする方
- プログラミングで複数ファイルを扱う方
- 白基調のデスク環境を構築したい方
- 横長データ作業(Excel等)が多い方
JN-IPS34Q-HC6-Wは、以上のような方々におすすめです。
本機の最大の特徴は、21:9のUWQHD解像度による横長作業領域。動画編集や音楽制作、デザイン作業など、横に広がるインターフェースを持つソフトウェアを使う機会が多い方にとっては、作業効率の大幅向上を実感できるはずです。
逆におすすめしないケース
- 設置スペースに余裕がない方(横幅82cm確保困難)
- 高リフレッシュレート重視のゲーマー
- 予算を極限まで抑えたい方
まとめ

JN-IPS34Q-HC6-Wは、21:9のUWQHD解像度による横長作業領域および、湾曲、そしてホワイトカラーが魅力のモニターです。
動画編集、音楽制作、デザイン作業など、横に広がるインターフェースを持つソフトウェアを使う方であれば、作業効率の向上を感じられるでしょう。
ホワイトデザインや、IPSパネル + sRGB 99%の色再現性、USB-C給電やKVM機能なども実用的です。
一方で、設置スペースの確保や60Hzというリフレッシュレートなど、注意すべき点もあります。
58,980円という価格で、湾曲ウルトラワイドモニターとしての機能は一通り揃ってます。ホワイトカラーを希望し横長作業の多い方にはお勧めできるモニターです。