EDIFIER EvoBudsとEvoBuds Proを比較レビュー! 高音質・ANC・AI翻訳と盛りだくさんのイヤホン

EDIFIER EvoBudsと、その上位モデルEvoBuds Pro。

EDIFIERの完全ワイヤレスイヤホンで、AI翻訳機能という独自の機能を搭載しているのが大きな特徴の製品です。EvoBudsはインナーイヤー型、EvoBuds Proはカナル型など、両者は単純な下位モデルと上位モデルという関係ではなく、さまざまな違いがあります。

そこで本記事では、EDIFIER EvoBudsとEvoBuds Proを比較しながら、それぞれレビューしていくので、両者の違いが気になっている方はぜひご参照ください。

EDIFIER EvoBuds

EDIFIER EvoBuds Pro

目次

EDIFIER EvoBudsとEvoBuds Proのスペック

EDIFIER EvoBudsとEvoBuds Proについてそれぞれレビューする前に、まずは両者のスペックについて紹介していきます。違いなどについても触れていくので、スペックの違いが気になる方は、ぜひご参照ください。

EvoBudsのスペック

  • タイプ:インナーイヤー型完全ワイヤレスイヤホン
  • Bluetooth:6.1
  • 対応コーデック:LDAC/SBC
  • ドライバー:13mmダイナミックドライバー
  • 周波数特性:20Hz~40kHz
  • 出力音圧レベル:93±3dB(A)
  • 有効範囲:約10m
  • 再生時間(ANCオフ):約7+28=35時間
  • 再生時間(ANCオン):約5+20=25時間
  • ANC:適応型ANC
  • 低遅延モード:あり(80ms)
  • マイク:デュアルマイク+AIノイズ抑制アルゴリズム
  • 防塵/防水性能:IP54相当
  • マルチポイント:対応

以上が、EDIFIER EvoBudsの簡単なスペックです。

本機にはインナーイヤー型の形状が採用されています。

インナーイヤー型イヤホンの特徴としては、軽い付け心地が魅力で付けていることを感じさせない装着感があります。

音圧レベルというのは、イヤホンに1mWの電力を流したとき、1kHzの音でどの程度の音圧が発生するかを示す数値のこと。

この数値が大きいと、同じ音量でより大きな音が得られるようになります。電力効率が良いということです。

適応型ANCというのは、リアルタイムで環境を検知して調整を行うノイズキャンセリング機能のこと。自動で環境に合うようにノイズが抑制されるので、便利です。

同梱品は本体以外にC to AのUSBケーブルとドキュメントの構成です。

EvoBuds Proのスペック

  • タイプ:カナル型完全ワイヤレスイヤホン
  • Bluetooth:6.1
  • 対応コーデック:LDAC/SBC
  • ドライバー:6mm+10mmデュアルダイナミックドライバー
  • 周波数特性:20Hz~40kHz
  • 出力音圧レベル:92dB±3dB(A)
  • 通信距離:約10m
  • 再生時間(ANCオフ):約9+27時間=36時間
  • 再生時間(ANC時間オン):約7+21時間=28時間
  • 低遅延モード:あり(60ms)
  • 装着検出機能:あり
  • 防塵/防水性能:IP54
  • マイク:6個
  • マイク感度:-38dB
  • マルチポイント:対応
  • 重量:50g

以上が、EvoBuds Proの簡単なスペックです。

まず、EvoBudsがインナーイヤー型なのに対し、EvoBuds Proはカナル型という違いがあります。カナル型は耳にイヤーピースを挿入するタイプで、インナーイヤー型は耳穴に挿入しないタイプです。

一般的に、カナル型のほうが音漏れしにくく、音質がよく感じられる傾向があります。

さらに、音を鳴らすための最も重要なパーツであるドライバーユニットが、デュアルドライバーになっているのが大きな違いです。

デュアルドライバーの最も大きなメリットは、低音から高音までバランスの良い音になりやすいこと。EvoBudsよりも迫力があり、高解像度な音が期待できます。

そして、低遅延モードの遅延がEvoBuds Proのほうが短いのも良いところです。

同梱品はUSBケーブル、ドキュメント以外にサイズ交換用のイヤーピースが含まれます。

EDIFIER EvoBudsの特徴をレビュー

EDIFIER EvoBudsと、EvoBuds Proのスペックの違いを紹介してきました。今度は、EDIFIER EvoBudsの特徴について、レビューしていきます。実際の音質やノイズキャンセルの強度などが知りたい方は、ぜひご参照ください。

中高音域が魅力的なサウンド

EDIFIER EvoBudsの音質傾向は、中音域重視です。

インナーイヤー型の宿命とも言えることですが、本機は低音があまり強くありません。重低音は控えめで、中高音域が綺麗に聞こえます。イコライザーで低音をガッツリと上げたとしても、EvoBuds Proと比べると弱いです。

これは、低音が隙間から外に漏れてしまうというインナーイヤーの弱点が主な原因だと言えます。

ただ、中高音の出方は綺麗です。人の声が聞き取りやすいという点において、ボーカル曲はもちろん、通話に最適な音質傾向だと言えます。

もちろん重低音がEvoBuds Proと比較して弱いといえど自然な低音は味わえます。

個人的に面白いと感じたのが、音場が広くそれぞれの音の粒と定位をしっかり表現していること。この価格帯では珍しいレベルです。少し極端に感じる部分もありましたが、それはそれで面白く魅力だと感じます。

また、聴き疲れもしにくい音なので、作業用として長時間聴くのに使いやすいのも魅力的です。

外音取り込みが自然

EDIFIER EvoBudsには、ANC(アクティブノイズキャンセリング)機能と外音取り込み機能が搭載されています。

外音取り込みは、ノイズキャンセリングとは逆で、外部の音を耳に入れやすくする機能のことです。マイクで外音を拾って、イヤホンのスピーカー部分で再生します。

インナーイヤー型は、カナル型よりも外音を聴きやすいものの、EvoBudsは耳との密着度が高いです。

そのままでは聴き取りにくい部分があり、それを補ってくれます。

EvoBudsの外音取り込みは、聴こえ方が自然です。自然にかつ音が大きく聞こえるため、補聴器のような感覚。

あわせて外音取り込みの強度も調整ができます。

イヤホンをつけたまま、人との会話を違和感なく行うことができます。

軽くて自然なつけ心地

EDIFIER EvoBudsは、イヤホンが非常に軽いです。

さらに、カナル型と違って耳穴に入れないため、耳の違和感や圧迫感もありません。超軽量で、装着感が良好です。相性もありますが、すぐに落ちるということもなく、室内であれば何の心配もなく使えます。

つけていることを忘れそうになる自然な装着感です。

低遅延モードが快適

EDIFIER EvoBudsには、ゲームモードという名前の低遅延モードが搭載されています。

遅延が80msにまで軽減されるので、非常に便利です。

音楽再生では通常モードでも違和感のあるほどの遅延は感じませんが、ゲームや動画であれば通常モードでは遅延を感じる場面があります。

ただ、ゲームモードをオンにした状態では、ゲーム中でも動画視聴中でも、体幹できるほどの遅延がありません。ゲームや動画視聴を快適に行えます。

タッチ操作が快適

EDIFIER EvoBudsは、本体側面をタッチして操作を行います。

タッチ操作は、EDIFIER ConneXアプリで設定可能です。

2回タップと3回タップ、長押しなど左右でさまざまな機能を割り当てられます。

  • 再生/一時停止
  • 曲送り
  • 曲戻し
  • 通話応答
  • 通話終了/拒否
  • 音声アシスタント起動
  • ゲームモード/通常モード切り替え
  • ノイズキャンセリングモード/外音取り込みモード切り替え
  • 音量調整

割り当てられる機能は、以上の通りです。

欲しい操作が一通り揃っており、便利。低価格帯だと音量調整を割り当てられなかったり、機能の割当を変更できなかったりする製品もありますが、本機は必要な設定がしっかりと行えるのが良いところです。

翻訳機能が面白い

EDIFIER EvoBuds及び、EvoBuds Proには、リアルタイム翻訳機能が搭載されています。

モードはサイドバイサイドと対面の2モードで、場面に応じて使い分けることが可能です。外国人観光客に道を聞かれたときや、海外旅行の際などに役立ちます。

機械翻訳感は強めですが、意図は伝わるため、実用性は十分です。

また、語学の勉強にも使えそうです。

ほかの製品ではなかなか見られない面白い機能なうえに実用性も高いので、この機能が気になるというだけでも買う価値があると言えます。

ANCは弱め

EDIFIER EvoBudsの良いところを挙げてきましたが、不満点もあります。

それは、ANCの効きの弱さです。

インナーイヤー型なのでカナル型と比べると弱いのは当然ですが、電車の中で試したところANCの効きが弱いため音量を上げる→音漏れが気になるというスパイラルに。

また、ノイズキャンセリングのレベルの強弱の設定などもできません。

以上の点には、注意が必要です。

EDIFIER EvoBuds Proの特徴を比較レビュー

ここまで、EDIFIER EvoBudsの特徴をレビューしてきました。今度は、EvoBuds Proの特徴をEvoBudsと比較しながら、レビューしていきます。共通点も簡単に紹介しているので、両者の共通点と違いが気になる方は、ぜひご参照ください。

EvoBudsとの共通点

  • 外音取り込み機能の聴こえ方の自然さ
  • タッチ操作の快適性の高さ
  • 翻訳機能の実用性の高さ
  • マルチポイント対応
  • スマート装着検出機能
  • 防塵/防水性能
  • 対応コーデック

EvoBuds ProとEvoBudsには、以上のような共通点があります。

ノイズキャンセリングは、カナル型という都合上、EvoBuds Proのほうが効きが強いです。

一方、外音取り込み機能の聴こえ方の自然さは両者ともに高く、それほど大きな違いはありません。インナーイヤー型のEvoBudsのほうが、少し聴きやすいという程度です。

タッチ操作の快適性、翻訳機能の実用性、防塵防水性能に関しては両者ともに変わらない部分になっています。

あわせてEvoBuds 及び、EvoBuds Proには、スマート装着検出機能があります。

これは、イヤホンの着脱をセンサーで感知する機能です。イヤホンが耳から離れたことを検知したら一時停止を行い、再び装着されれば再生されるようになります。

手動で再生/一時停止を行う必要がないので、便利です。

強化された重低音サウンドと魅力的な中高音

音質傾向は、EvoBudsと比べて重低音が強めになっています。

中高音が魅力的というのは同じですが、重低音もしっかりと強くなっており、全体的にバランスが良いです。重低音がしっかりと下支えとなり、中高音を後押ししているような感覚があります。

解像度や分離感もしっかりと高く、音の聞き分けもしやすいです。

6mm+10mmのデュアルドライバーになったことと、カナル型であることが重低音が強化されている主な理由になっています。

EvoBuds Proのノイズキャンセリング機能は高い

EvoBuds Proのノイズキャンセリング機能はEvoBudsと比較すると非常に高いです。

最大-48dBの騒音をカットし、電車の中など騒音レベルの高い場所でも十分にパワーを発揮できます。

また、設定で強度や風切り音の低減、また、外音取り込みの調整を行えるのも便利なところです。

装着感はEvoBudsと比較して異物感あり

EvoBuds Proの装着感は、EvoBudsと比較すると異物感は否めません。

これもまたカナル型の宿命でもありますが、しっかりとイヤーピースを耳穴にフィットさせる(異物感が生じる)ことで良い音を出し、また音漏れを防いでくれてますので、トレードオフと考える必要があります。

ただ、この異物感はEvoBudsとの比較であって、一般的なカナル型イヤホンと比較すればオーソドックスな装着感です。

フィット感は高く、装着後に外れそうになる感覚もありませんので、とても好印象な付け心地です。

3つのマイクによる高い通話品質

EDIFIER EvoBudsはマイクが2つでしたが、EvoBuds Proには片側に3つのマイクが搭載されています。そのうえ、AIによるノイズキャンセリング技術をEvoBudsと同様に搭載しており、通話品質が非常に高いです。

周囲のノイズに会話が邪魔されず、騒がしい場所でも声がハッキリ聴こえます。Web会議、テレワークでも重宝しますよ。

EDIFIER EvoBuds のマイク音声

EDIFIER EvoBuds Pro のマイク音声

バッテリー駆動時間が長い

EDIFIER EvoBudsは、バッテリー駆動時間がケース込みで最長35時間でした。

  • ANCオフの状態でイヤホン単体で7時間、ケースが28時間
  • ANCオンの状態でイヤホン単体で5時間、ケースが20時間

一方、EDIFIER EvoBuds Proは、最長36時間のバッテリー駆動時間があります。

合計ではあまり差を感じませんが、イヤホン単体での使用時間が長いのがEvoBuds Proの良いところです。

ANCオフの状態で、イヤホン単体で9時間の再生ができます。ANCをオンにしても、約7時間とEvoBudsより長いです。

1日作業用BGMを流し続けて仕事をしたとしても、問題がありません。

EDIFIER EvoBudsとEvoBuds Proはどんな人におすすめ?

ここまで、EDIFIER EvoBudsとEvoBuds Proの特徴を比較しながらレビューしてきました。

最後に、それぞれのモデルがどのような方におすすめなのかを解説していきます。どちらが一方的に優れているということはなく、用途や好みに応じて選ぶことが大切です。

EvoBudsがおすすめな方

  • 作業用BGM再生用として気軽に使いたい方
  • 軽く散歩しながら使いたい方
  • 通勤時などに完全に耳を塞ぎたくない方
  • 翻訳機能に魅力を感じる方

EvoBudsは、以上のような方々におすすめです。

本機はインナーイヤーで、耳に負担がかかりにくいのが魅力的。作業用BGMを長時間流したり、通勤や移動で長時間使ったりするのに最適です。バッテリー持ちはEvoBuds Proのほうが長いものの、長時間使ったときの疲れにくさはEvoBudsのほうが上。

つけていることも忘れそうになる装着感は、長時間使う方には非常に魅力的です。

EvoBuds Proがおすすめな方

  • 音質を重視したい方
  • 作業用BGMなどで長時間使いたい方
  • イヤホンをしたまま通話する頻度が高い方
  • ゲームプレイや動画視聴などにも使いたい方

EvoBuds Proは、以上のような方々におすすめです。

まず、作業用BGMなどで長時間使いたいものの、音質も重視したい方には特におすすめだと言えます。EvoBudsよりも長いバッテリー駆動時間と、重低音~高音までのバランスの良い音質は非常に魅力的。

疲れにくさはEvoBudsのほうが上ですが、作業用BGMであったとしても音質に妥協したくないという方にとっては、若干疲れやすくともEvoBuds Proを選ぶ価値があります。

さらに、通話品質が高いため、イヤホンをしたまま通話がしたい方にもおすすめです。クリアな音声を相手に届けられます。

そして、EvoBudsよりも低遅延なので、ゲームプレイや動画視聴などにも、より使いやすいです。

まとめ

本記事では、EDIFIER EvoBudsとEvoBuds Proを比較しながら、レビューしてきました。

EvoBudsは1万円未満という低価格帯でありながら、長時間のバッテリー寿命と便利な設定アプリ、ANC/外音取り込み、デュアルマイクに翻訳と機能を詰め込んでいるのが魅力的なイヤホンです。

音質はEvoBuds Proのほうが上ですが、疲れにくいのが良いところ。

一方のEvoBuds Proは、マイクが3つに増えていたりバッテリー寿命がより長かったり、音質が良くなっていたり、上位モデルとして進化している点が多いです。

ただ、インナーイヤー型とカナル型という違いがあるため、純粋にEvoBuds Proのほうがすべてにおいて勝っているとも言えません。

大切なのは、自分の用途や好みに合うモデルを選ぶこと。

本記事で紹介した内容を参考にしながら、自分に合うモデルはどちらかをじっくりと吟味しましょう。

EDIFIER EvoBuds

EDIFIER EvoBuds Pro

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この記事を書いた人

PC環境・音響映像・音楽鑑賞系のガジェットやランニングギアなどが好き。資金が続く限り買いあさっています。

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